過ごし方

元V系バンドマンがオススメする90年代V系アルバム100選

CDが売れなくなった。

これからはデジタルコンテンツの時代だ。

そう言われ続けて随分と経った。

けれどCDを手に取らないと聴けない音楽もたくさんあるんだって事を知ってほしい。

そう思い今回は元バンドマンである僕が当時のV系を語るには欠かせない、オススメの100枚を紹介したいと思います。

あくまで「100選」であってランキングではありませんので順番は関係ございません。

それでは行ってみましょう。


※ちなみにNo.1から20はX JAPAN、hideさん、LUNA SEA、黒夢です。そんなん知ってるわ!って方はNo21から読んでいただけると幸いです。

目次
  1. No.1〜20
  2. No.21〜40
  3. No.41〜60
  4. No.61〜80
  5. No.81〜100
  6. 最後に。

No.1〜20

No.1 X(X JAPAN) 「VANISHING VISION」

YOSHIKIさんが主催するレーベルExtasy RecordsからリリースされたXの記念すべき1stフルアルバムにして唯一のインディーズアルバム。

「初期衝動の完成版」とも言うべきアルバムで、さぁこれからメジャーで暴れるぞ!と言うXがインディーズに置き土産として残して行きたかった名盤。(厳密にいうと90年代の発売ではないのですが、このアルバムがないと始まらないのでご愛嬌と言うことで。。。)

代表曲である「紅」のフル英語バージョンや、HIDEさんが在籍していた横須賀サーベルタイガーの楽曲「SADISTIC EMOTION」をリメイクしたXの代表曲の一つである「SADISTIC DESIRE」、そしてインディーズ時代の名曲「VANISHING LOVE」などを収録したアルバム。VANISHING LOVEに関しては、映像作品にも収録されてる「HIDEさんのコーラス」が最高!と言えばわかってくれる方も多いのでは(笑)

No.2 X(X JAPAN) 「BLUE BLOOD」

Xのメジャーファーストアルバムにして最高傑作。

長年SEとして使われた「PROLOGUE(〜WORLD ANTHEM」に始まり、「BLUE BLOOD」「WEEK END」「X」「ENDLESS RAIN」「紅」「オルガスム」「CELEBRATION」など、デビュー以降の代表曲が網羅されてるモンスターアルバム。

まずはこのアルバムを買っておけば間違い無いですが非常に悪いのだけが唯一の難点です。。。

No.3 X(X JAPAN) 「Jealousy」

ロサンゼルスのスタジオで制作された、Xメジャー2名目となるフルアルバム。

X不朽の名曲である「Silent Jealousy」を聴く為だけにこのアルバムを買っても損はしない!と言えるくらいSilent Jealousyは素晴らしいですよね!

そしてHIDEさん節が炸裂しまくる「MISCAST」や「JOKER」、X史上最速の曲「Stab Me In The Back」などテンション上がりまくりの曲が多数収録されているのですが、年齢を重ねるにつれ「Voiceless Screaming」の良さに気付くなど、噛めば噛むほど素晴らしさに気付けるスルメアルバムです。

No.4 X JAPAN 「ART OF LIFE」

破滅に向かって(東京ドーム3days)を終え、ベースのTAIJIさんが脱退、そして新たなベーシストとしてHEATHさんを迎え、さらにバンド名をX JAPANと改名し、初のリリースとなる作品。

1曲入りなのでアルバムと捉えて良いかわかりませんが、フルで30分弱の超長尺の楽曲のため、セレクトしました。

本来であれば二枚組としてJealousyに収録されるはずだった楽曲です。

これは本当に一曲なの?と言えるくらい多くのセクションに分かれており、飽きのこない仕上がりはさすが!覚えるのが大変、演奏するのが大変!と言う事でメンバーは棒立ちで演奏してるのですが、その結果、復活後のX JAPANのライヴでHIDEさんのホログラムが使用されました。

余談ですが、HEATHさんは新バンド加入後、初のレコーディングが30分の曲で、決まっているライヴが東京ドームで、決まっているテレビが紅白歌合戦などと、さぞかし尋常じゃないレベルのプレッシャーだったのではないでしょうか。。。お察しします。。。。

No.5 X JAPAN「DAHALIA」

現状X JAPAN最後のアルバムにして最新アルバムになります。

このアルバムが発売されるまでどんなに待たされたか!(笑)

発売→発売延期→発売未定を延々と繰り返し、ようやく発売された頃にはシングル曲を多数含まれた半ベスト的なアルバムになってしまいました。

それでも!後期のオープニングナンバーである「Rusty Nail」や表題曲「DAHALIA」、HIDEさんとのツインボーカルが非常にかっこいい「SCARS」、そしてX JAPANが他のバンドの追随を許さない要因の一つである名曲バラードの数々、そんな中でも特に人気の高い「Forever Love」。「Longing〜途切れたmelody」そして個人的にはとても思い出深い、阪神淡路大震災のチャリティーコンサートで披露さた「CRUCIFY MY LOVE」などが収録されています。


No.6 hide 「HIDE YOUR FACE」

X JAPANのギタリストHIDEさんが発表したソロ作品、記念すべき1作目。

予約していたCDショップでこのCDを渡された時の衝撃が未だに忘れられません。それほどこのCDの初回盤のジャケットが凄すぎた。分厚いクリアボックスに収められた立体ジャケット。これに使用している仮面はかの有名なギーガーの作人になるのですが、作品に手を加えさせないギーガーが認めた珍しい作品でもある。

おそらく皆さんが抱いているであろう「hide」さんのイメージに行き着く前のhideさんが聞ける非常に貴重な音源。しかしこの時代、まだ日本に浸透していなかった「インダストリアル」と言うジャンルをいち早く取り入れたり、実験的な姿勢はこの頃から垣間見ることができます。ちなみに僕は「DICE」が大好きです!まだ硬派なV系なイメージも残るhideさんの作品。ぜひ聴いていただきたいです。

ちなみにこの頃からライヴ演出におけるギミックなども凝りに凝っていて、ツアー全通しても飽ないんだろうなぁ。。。とか、クリスマスに届くと言う謎の商品を購入したら缶詰の中にスライムまみれで封入されたライヴビデオが届いたり、hideさんの顔が型取られた発泡スチロールの中にビデオが入っていたり(壊さないとビデオが取れない)、遊び心が尋常じゃないhideさんでした。

No.7 hide 「PSYENCE」

hideさん2枚目のソロアルバム。

なんだろう、本当にすごいアルバムが世の中に放たれてしまったなと言うアルバムです。音楽性が、凄い。陳腐な言葉でしか言えない自分が恥ずかしいですが、凄い。この人はいつもどんなにアンテナを張り巡らして、世界中の新しい音楽を吸収しているんだろう。そんなアルバム。

当時、初めて聴いた時、すごく新しい音楽だと思った。でも新すぎて付いていけないような音楽ではなく、とても聴きやすく興奮する楽しい音楽だと思った。

現在、このアルバムを聴くと、今なおこれは新しい音楽だなと思ってしまう。古さが微塵もない。

きっといつの時代にこのアルバムを聴いても、新しい音楽だ!と校風させてくれるし、でもなぜか聴きやすく、今までからも自分の身の回りにあったような音楽だと思わせてくれるような摩訶不思議アルバム。

ちなみに初回盤はピンク、グリーン、イエローというhideさんを象徴するような三色のケースに入ってて、大人は三色とも買うんだろうけど、まだ高校生やそこらの僕には一枚しか買えず、散々悩んで一番hideさんっぽいピンクを購入しました。その悔しさからか、未だに中古屋などで発見すると購入してしまい、今では各色4枚ずつくらい保管しています。。。

No.8 hide 「Ja,Zoo」

はい、これはもう、ファンの方々にとってはなんともいえない作品ですね。

X JAPANが解散し、そして、hideさんが亡くなり、この頃の僕は絶望に次ぐ絶望で。

そんな中届けられたhideさん最後の最新アルバム。メンバーが遺志を継ぎ、完成させた渾身のアルバム。

「ROCKET DIVE」「PINK SPIDER」「ever free」の三部作が収録されていることもあり、おそらく大衆的に一番認知されているアルバムなのかなと思います。

悲しい気持ちにはなりますが、どの曲も全て捨て曲なしの名盤なのは間違いありません。

現在、日本人アーティストは海外の欲を取り入れ、吸収し、日本人としての解釈を加え、世界に送り出しても通用するレベルになりましたし、今はもう世界を視野に入れるのは当たり前の時代になりましたが、

やはりこの音楽を聴くと、この人は20年以上も前から、こんな事をやっていたのか。。。と驚くことばかりです。

hideさん大好き!!!!!!!!

No.9 LUNA SEA 「LUNA SEA」

YOSHIKIさん主催のExtasy RecordsよりリリースされたLUNA SEA記念すべき1枚目のアルバムであり、インディーズで唯一のCD作品です。

1:30ほどの短い尺の曲「FATE」から幕を開け、どんどんとLUNA SEAの内なる狂気に引き込まれる作品。「TIME IS DEAD」や「PRECIOUS…」など現在でも多く演奏される曲が収録されおり、LUNA SEAの核となる部分が既に完成されているのだなと驚かされる一枚。

ちなみに2011年再始動された際、新たにレコーディングされたセルフカバーバージョンも存在し、ぜひとも聴き比べていただきたいです。どちらもそれぞれの良さがあってめちゃくちゃかっこいい!

No.10 LUNA SEA 「IMAGE」

LUNA SEA メジャーデビューアルバムであり通算2枚目となるアルバム。

「dejavu」や「WISH」など終幕、そして復活を経てなおも演奏され続けている代表曲が収録されている、ダークさとポップさを兼ね備えたLUNA SEAらしい一枚。

バンドマンとしての視点で書かせて頂くと、LUNA SEAの綺麗なクリーントーンのギターと歪んだリードギターというツインギターのアレンジはのちのV系の曲作りに多大な影響を与えたと言えるでしょう。いわゆる「V系ってこんな感じの曲やんね?」という基礎を作ったバンドと言っても過言ではないと思います。

No.11 LUNA SEA 「EDEN」

このアルバムはLUNA SEA初の、オール新曲で構成されたアルバムになります。

前作IMAGEとは打って変わって白くてポップなイメージが強今作ですが、メンバー自身から失敗作だと言われていたり、なかなかの曰く付きアルバムですが、ファンの間では評価の高いアルバムです。

なんと言っても一曲目の「JESUS」!!

僕ら世代のギタリスト&ベーシストのほとんどはこの曲をコピーしたことがあるのではないでしょうか?とにかく印象的なギターのリフ、そしてシンプルながらもかっこいいベースソロ!

ベーシストはこのJESUSの次に前作IMAGE収録の「MECHANICAL DANCE」を練習したりね(笑)

LUNA SEAの凄いところは、高校生の楽器始めたばかりの子たちが聴いても「少し頑張れば自分にも弾けそう」という絶妙なラインのアレンジが凄くうまくて(実際はそんな単純なアレンジではないですが)、練習したくなるんですよね。

No.12 LUNA SEA 「MOTHER」

LUNA SEAメジャーデビュー後3作目のアルバムであり、「IMAGE」「EDEN」「MOTHER」の三部作と言われているラストを飾る作品。そしてLUNA SEAが日本のトップアーティストの仲間入りを果たした作品ではないでしょうか。

LUNA SEAの代表曲と言っても過言ではない「ROSIER」。そしてLUNA SEA初となるオリコン1位を記録した「TRUE BLUE」などLUNA SEAを語る上では外せない曲達に加え、アルバムのオープニングを飾る「LOVELESS」はアルバムの、そしてライヴのオープニングを飾るにふさわしい曲で、SUGIZOさんがトリプルネックの凄いギター持っていることでも有名な曲です。未だにこの曲よりもライヴの一曲目が似合う曲を知りません。

そのほかにも「CIVILIZE」や「IN FUTURE」など無機質でメカニカルなハードナンバーもアルバムの良いフックとなり、このアルバムだけで一本のライヴを観たような錯覚に陥ります。それくらい完成度の高いアルバム。個人的にはLUNA SEA史上最高傑作だと思っています。

No.13 LUNA SEA 「STYLE」

「MOTHER」までの作品で培ったLUNA SEAというものを一旦締めくくり、この作品でまた新しいLUNA SEAへと進化、深化していく、そんなアルバムです。

「MOTHER」でロックバンドとして確固たる地位を築いたLUAN SEAはこのアルバムでも「DESIRE」や「END OF SORROW」などでその風格を見せつけるも、「RA-SE-N」や「FOREVER&EVER」などではLUNA SEAのコアな部分をさらに深く掘り上げ、「IN SILENCE」などではLUNA SEAの美しさでもある「まるで深海のような煌めき」をより深く身に纏っています。

アルバムを通して、よりメリハリの聴いた音源に仕上がっているのではないでしょうか。

No.14 D’ERLANGER 「LA VIE EN ROSE」

バンド名は「デランジェ」と読みます。Xなどと同様に後続のバンドに多大な影響を与えたバンドの一つです。ボーカルのkyoさん、そしてドラマーのtetsuさんはかつて横須賀サーベルタイガーでXのHIDEさんと共に活動していたと言う経歴があります。

「SADISTICAL PUNK」というキャッチコピーを自ら掲げ活動していた同バンドですが、その活動期間は短く、二枚のアルバムを最後に解散してしまいます(のちに2007年、オリジナルメンバーで復活します)

エッジの効いたギターに、めちゃくちゃ音が暴れまくるのにバンドの土台をしっかり支えるドラム、そして全編ダウンピッキングのアタック感満載のベースがドラムとギターの間でうねる。その上に色気たっぷりのボーカルが乗る、これがデランジェの最強の武器。聴いていて気持ちい。サディスティカルなパンクって感じがする!

そして特筆すべきはメインコンポーザーであるCIPHERさんの作曲センス、メロディーセンスだろう。当時のバンドにありがちなハードロック、ヘヴィメタルのようなタイプとは全く異なるエロディセンスはデランジェを唯一無二に押し上げた要因の一つだと思う。

ちなみにCIPHERさんの事をチッパーさんと読んだ人は今すぐあやまってください!!!

※正解はサイファーさです。

No.15 D’ERLANGER 「BASILISK」

デランジェ2枚目にして最後の作品。

本当は復活後のアルバムもガンガン紹介したいのですが、一応90年代という事で、我慢しています(笑)

実は前作「LA VIE EN ROSE」はインディーズ作品のため、こちらがメジャーデビューアルバムとなります。オリコン5位を記録し、バンドとしても勢いに乗り、さぁこの調子で。。。!と言った最中にあっという間に解散してしまいました。解散する要因が全く見受けられなかったため、いまだに謎とされています。

こちらのアルバムには「LA VIE EN ROSE」や「LULLUBY」と並ぶ往年の代表曲である「DARLIN’」や、「LA VIE EN ROSE」のリテイクバージョン「BARA IRO NO JINSEI」が収録されていたり、かつてCIPHERさんがローディーを務めていた師匠と呼ぶべき44MUGNUMの広瀬さとし氏の作曲、プロデュース曲「so…」が収録されているなど、聴き応えたっぷりの作品となっています。

No.16 L’Arc~en~Ciel 「DUNE」

はい、皆さんお馴染みラルクの、記念すべき一作品目であり、唯一のインディーズ作品となります。

ラルクの台頭により、ヴィジュアル系のなかに「ソフトビジュアル系(ソフビ)」や「白系」と呼ばれるサブジャンルのようなものが確立され、ここからしばらくソフビの快進撃が続くことになります。

実はこのアルバム、元々の制作途中にメンバーがその出来栄えに納得がいかなかったため、一旦中止され、そのほとんどの曲がお蔵入りにされているという、ある種曰く付きのアルバムです。

なお、ラルクはkenさんの前にHIROさんというギタリストが在籍しており、今作の収録曲はkenさん加入以前の楽曲も多く含まれています。が、今聴いてもラルクっぽさが随所に見られるアルバムで、それだけkenさんのアレンジセンスが当時から素晴らしかったということですね!ちなみにレコーディング再開する際、ドラムも新たにsakuraさんへと変更されています。

No.17 L’Arc~en~Ciel 「Tierra」

僕がラルクの中で一番好きなアルバムです。

DUNEに続き2枚目のフルアルバムにしてメジャーデビュー後初のアルバムになります。「Blurry Eyes」という曲が収録されていてそれがまたこの当時における白系の王道キラーチューンなのですよ。テレビアニメ「D・N・A2 〜何処かで失くしたあいつのアイツ〜」のタイアップもつきました。桂正和さんの作品ですね。

僕は未だにこのアルバムが白系バンドの最高峰だと思っているのですが、「All Dead」や「Inner Core」と言ったようなスリリングでダークなスパイスも散りばめられています。そしてラルクのベースラインといえば曲中に「これでもか!」言わんばかりに動きまくるんですが、このアルバムでは一曲目のド頭から主張しまくってきます!それがまたかっこいい!

ラルクのファンの方でなくても、一度は聴いてみて欲しい一枚位です。この手のジャンルの始まりにして未だ頂点に君臨し続けるモンスターアルバムです。

No.18 黒夢 「亡骸を…」

黒夢インディーズ時代唯一のフルアルバムです。

今作に収録されている「十字架との戯れ」は黒夢の活動歴の中でポイント、ポイントで演奏されてきた息の長い楽曲と言えます。

黒夢といえばボーカリストの清春さんがカリスマと呼ばれ、特にメジャー後期のパンキッシュでコアなスタイルに路線が変わってからは若者を中心にファッションのいても影響を与えていました。

このアルバムにおいての黒夢といえばまだまだダーク路線真っ只中で、元祖「名古屋系」の中心バンドです。ステージ上において首を○るようなパフォーマンスであったり、語尾をしゃくり上げるような独特の歌い方など、後続のV系バンドに影響を与えたものは数知れず、X、LUNA SEAに続き「V系といえば」を作り上げたバンドと言えるかも知れません。

現に黒夢の台頭以降、黒夢のようなバンドや清春さんのことが好きそうなボーカリストが大勢いました。

カリスマの原点、一度聴いて見てはいかがでしょうか!

No.19 黒夢 「迷える百合達」

黒夢のメジャーデビューアルバムとなる今作。

このアルバムは前作インディーズ作品である「亡骸を…」から引き継がれているダークさ荒さがなくなりさらに研ぎ澄まされ、そして加えてポップさも加わった初期黒夢の名盤です。

中でもしょっぱなの「棘」から「for dear」への流れは何度聞いても震える展開で、これはもうワンセットで聴かないと!と毎回思わせてくれます。復活後の黒夢のライヴにおいてもしばしばこのに曲セットでの演奏が見られ、当時のファンの方人ってはたまらない旬じゃんだったのではないでしょうか。今は残念ながら黒夢の活動も再び終了してしまいましたが、「黒と影 2014.1.29 Live at 日本武道館」などのDVDでも見ることができるのでそちらも気になった方は是非。

No.20 黒夢 「feminism」

黒夢メジャー3作品目のアルバム。

このアルバムに収録されている先行シングル「優しい悲劇」のレコーディング中にギターの臣さんが失踪、そして脱退。

というわけでこのアルバムから黒夢はバンドとしての最小形態である二人組となり活動していくことになります。

このアルバムは黒夢が変わり始める過渡期のような印象であるものの、「優しい悲劇」や「Miss MOONLIGHT」のような往年の黒夢節でファン心をくすぐる楽曲も収録されており、黒夢史上一番バランスの良いアルバムと言えます。ちなみに収録曲である「カマキリ」は当時所属していた東芝EMIを皮肉った楽曲で、歌詞の中にある「Easy Money Island」はEMIの頭文字からとったものです。この曲はアルバム発売以降、無期限活動休止、そして復活後と全ての活動歴において演奏され続ける楽曲となりました。

清春さん自身もこのアルバムの曲をのちのソロワークでセルフカバーされていたりと、曲に対して思い入れの強いアルバムなのでは?と推測されます。

No.21〜40

No.21 GLAY 「灰とダイヤモンド」

はい、GKAYに関してはもはや説明の必要もないと思いますが、こちらの作品はYOSHIKIさん主催のインディーズレーベルExtay Recordsからリリースされたインディーズアルバムになります。しかし同時にYOSHIKIさんプロデュース「RAIN」でメジャーデビューも果たすなど、当時何かと話題になりました。

で、こちらはそのインディーズ盤。当時はまだ5人編成で正規のメンバーとしてドラマーが在籍しています。

インディーズということもあり、演奏も音質も荒いのですが、それでもこの頃からGLAY節は満載で、BOOWYのようなビートロックを鳴らしつつもポップでキャッチーなメロディ。それでいてやはりエクスタシーバンドらしい攻撃的なアプローチも入っていたり、非常にバリエーション豊かな一枚となっています。

遡ってルーツを知るという意味でも非常に価値のある一枚だと思います!

No.22 GLAY 「SPEED POP」

GLAYのデビューアルバムになります。灰とダイヤモンド以降ドラマーが脱退し、このアルバムの発売に当たり新ドラマーのNOBUMASA氏が加入するのですが、レコーディング自体は加入前に行われており、NOBUMASA氏はレコーディングに参加してません。そしてこのアルバムを最後に脱退という、5人組GLAY最後のアルバムです。

僕はこのアルバムがGLAY史上一番好きなのですが、その理由としてはやり「彼女の”Modern…”」「Freez My Love」「真夏の扉」など疾走感のある、まだどこかV系の香りがするキラーチューンが収録されていることです!スタンダードなロックナンバーの中にほのかに香るヴィジュアル系のメロディやサウンドメイク。そしてメロディは聴きやすくキャッチーで、サビで一気に広がりを見せる展開。どれをとってもど真ん中なんですよね!

ちなみにこのアルバムの発売ツアーの大阪会場であるサンケイホールに行ったのですが、普通にチケットを発売日以降に取ったにもかかわらず前から5列目でした。。。そして二階席は客が埋まらず座席にはシートをかぶせているという。。。GLAYにもこんな時代があったんだなぁと。むしろこのアルバムはもっと評価されるべき一枚なのでは!?!?と当時その客の埋まらなさを見て思っていました。

No.23 Dir en Grey 「MISSA」

Dir en Greyの記念すべき初音源です。

伝説のバンド「La;Sadie’s」解散後、ベースのKISAKI氏以外の4人にベーシストToshiya氏を迎え新たに結成されたヴィジュアル系サラブレット、Dir en Greyです。

La;Sadie’sの人気を知るものとしては、もう売れないはずはない!というレベルの、もう売れることが約束されているようなバンドでした。

La;Sadie’sの頃から演奏も歌もそれはもう酷かったですが

Dir en Greyでもそれは解消されいていません。

いやいや、でもね、それを補ってもまだ余るくらいのカリスマ性、かっこよさ、勢い、そんなものがあるんです。ラルクのデビューそしてGLAYの勢いも相まって長らく(特に大阪)で続いていたソフビ、白系の勢いが、Dir en Greyの出現でついにコテ系へと移り変わることになります。オセロがクルッと白から黒に変わった感じ。

今のDIR EN GREYしか知らない人がいきなりこれを聴くと白目を向いてぶっ倒れそうですが、それでもこのミニアルバムはかっこいい。ディルの原点、そしてディルがシーンを作り替えた瞬間がこのミニアルバム。ちなみに1曲目の霧と繭は姿形を変え、ゴリッゴリのメタルコアサウンドへと様変わりし、現在へとブラッシュアップされています。

ちなみにディルのライヴを初めて見たのは結成間も無くの頃、今は無き、大阪の宗右衛門にあったカウボーイワールドというライヴハウスでした。懐かしい。。。

No.24 Dir en Grey 「GAUZE」

Dir en Greyのメジャーデビューアルバム。FREE WILL所属のディルがExtasyのYOSHIKIさんプロデュースシングル3枚をリリースという戦列のデビューを果たし、フルレンスとなるアルバム。

YOSHIKIさんプロデュースというところにTOMMYさんの腕の凄さが分かりますよね!それ位の事件だとバンドマンは思っています。

このアルバムは本当に名盤中の名盤だと思っていて、収録曲の種類、曲順、アー写の見た目やジャケットに至るまでV系としては完璧中の完璧で、見本のようなアルバムだと思っています。まさにバイブル。どの曲がおすすめ!とかありません。このアルバムという単位で良いですし、捨て曲がありません。どんな系統の曲が好みだとしても、このアルバムはカバーしてくれます。

とりあえず聴いてください!

No.25 Pierrot 「パンドラの匣」

はい、ディルがきたら次は当然、もう一つのカリスマ、ピエロでしょう!ということで、

初代のボーカルが脱退し、ギターだったキリトさんがパートチェンジしボーカルに転向、そうして完成されたキリトさんボーカルでは初のアルバムになります。浦和ナルシスのレーベルからの発売で、このアルバムがきっかけでピエロは一気に飛躍、一躍シーンのトップに躍り出ることになります。

キリトさんのボーカルはまだまだお世辞にも上手いとは言えませんし、音質も悪く、高いクオリティを期待して音源を聴くとちょっと動揺しますが、楽曲完成度と世界観の素晴らしさは当時からすでに完成されています。

独裁的で宗教的、そして二人のギターの作り出すフレーズが素晴らしく、「わざと不協和音」を奏でていることにより生み出されるダークさや不気味さ、退廃的でメカニックな雰囲気はまさにピエロの真骨頂であり、他のバンドの追随を許さないところでしょう。それでいてメロディは妙にキャッチーなところがあって、そのギャップがまたピエロ独特なものなんですよね。

「ドラキュラ」や「満月に照らされた最後の言葉」「SEPIA」など名曲もふんだんに組み込まれ、最後まで飽きずに聴ける、ディルとはまた違ったタイプの名盤です。

No.26 Pierrot 「CELLULOID」

パンドラの匣に続いてのミニアルバムになります。

パンドラの匣でシーンに一気に躍り出たピエロ、それ以降の活動で真価が問われるところなのですが、そこは流石のピエロ。あの後にこんなミニアルバム出したらそら売れるわ!と。

パンドラの匣で示した世界観や楽曲の完成度の高さ、それらがこのミニアルバムでさら深化してるんですよ。ピエロは失敗しなかった。凄い。本当にすごい。

「Adolf」や「脳内モルヒネ」「HUMAN GATE」などバンドにとって代表曲となっていく曲がミニアルバムながら多数組み込まれているところからも名盤の香りがプンプンします。

もうこの頃から、おそらくはみんなが知っているピエロです。

No.27 Zi:Kill 「真世界」

バンドマンのファンが異常に多いZi:Killのインディーズ1stアルバム。

YOSHIKIさん主催Extasy Records内に作られたGHOST DISKからのリリース。

HIDEさんお気に入りのバンドでもありますね。

僕はこのバンドのジャンルがよくわからず、何かの雑誌を読んだ時、Zi:Killはポジパンだ!と書かれており、あぁなるほど、ジキルはポジパンなんだ!とそれ以来思っています。というか、ジキルのようなものがポジパンだ、という認識の方がしっくりきます。

当時のドラムにはMASAMI氏が参加しており、非常にタイトで暴れまくりでスラッシーなドラムがかっこいいのですが、MASAMI氏のドラムが聞ける音源はこれだけなので、そういった意味でも聴く価値はあると思います。

まさに初期衝動ともいえる音源、音質はもちろん当時のクオリティで聴きにくいですが、とにかく楽曲のセンスとマニアックさが光りまくりなんですジキルは。派手に暴れるドラムに、絶対負けたくない!と言わんばかりに動きまくるベース、その上にセンスという言葉がしっくりくるkenさん特有のギター。そんな主張しかないバックサウンドの上をカリスマTUSKの声が這い回る。そのメンバー暴れまくりが上手くまとまって奇跡が起きてる!一番分かりやすいのが代表曲「華麗」ではないでしょうか。

あくまで入門編としては少し不向きな音源ですが、違う音源を聴いて、良いなと思った方は是非コチ他のアルバム聴いていただきたいと思います。

No.28 Zi:Kill 「CLOSE DANCE」

ジキル聴くならまずこれを聴け!という屈指の名作です。

ちなみにジャケットのアートワークは耽美、そして退廃的、独特の世界観で有名な楠本まきさん。

このアルバム、発売前の予約オーダーの時点で数万枚のオーダーを叩き出すなど、発売前からZi:Killへの期待値の高さが窺えます。そしてその期待に応えるどころかあっさり超えていったZi:Kill。これすごいことなんですよ。当時はインターネットなんて普及してませんから。試聴してから買うなんてことがインディーズでは特に出来ないんですよ。そんなリスナーの不安をあっさり払拭するZi:Killさん。

ちなみにこのアルバム発売時のドラマーは現L’Arc~en~CielのYUKIHIROさん。

前作のMASAMI氏のスラッシュメタル宜しくいかついドラムも好きなんですが、今作でのYUHIROさんのドラムにより、Zi:Killの音楽とはという部分がより明確になった気がします。

個人的に2曲目に収録されている「WHAT’S」という曲が大好きで、なぜかというとYOSHIKIさん主催のイベント「エクスタシーサミット」のVHSに収録されているのがこの曲で、する切れるほど見ました(笑)

Zi:Killのイメージはどことなくアンダーグラウンドでコアなイメージなのですが、そのイメージを持ったまま、大衆化することに成功した、そんな奇跡的な一枚がこのCLOSE DANCEなのではないかと思います。

No.29 Zi:Kill 「DESERT TOWN」

Zi:Killメジャーデビューアルバムになります。

またもやドラムが変わり、今作品にクレジットされているのはex-D’ERLANGERのTETSUさん。

前作CLOSE DANCEで確固たる地位をモノにしたZi:Killがついにメジャーシーンに!と思いきゃ暗い!もう本当に暗い!メジャーの一発目とは思えないくらいの陰鬱さ。しかしそれが故にTUSKさんの世界観にぴったりとマッチしているのですよね。インディーズの頃からTUSKさんのその独特な歌い回しや歌唱法、発声などは「七色の声を持つ」と言われていて、今作ではさらにそれを上手く使い、表現に多様性を持つ音に成功しています。

しかしこの後、レオード会社とモメ、契約の解消、当時の風潮から、そんなバンドをどこのメジャーレコード会社も取ってはくれず、バンドは路頭を迷うことになるのですが。。。

No.30 Zi:Kill 「TOMORROW…」

前作「DESERT TOWN」以降、レコード会社との契約解除により活動休止ていたZi:Killですが、そこは流石の親心、再びYOSHIKIさん率いるExtasy Recordsからの CDリリースにより復活を遂げます。

このアルバムはインディーズ時代のアルバムからセレクトされた曲をレコーディングし直し、さらに新曲を2曲追加、シングル曲であるHEROも収録という豪華な一枚。

そしてこのアルバムからまたもやドラマーが変わり、EBYさん。この布陣でZi:Killは活動を終えるその時まで走り続けることになります。

バンドとして置かれている状況はよくなかったかもしれませんが、バンドのクオリティ、勢いなど他の全てにおいて過去類を見ないレベルで完成されていたような気がします。個人的にはYOSHIKIさんやHIDEさんと、バンドとの絆のようなものをこのリリースから感じ取ることができてとても思い出深いアルバムです。

全部揃えるのは結構手間だなぁと思われる方はこのアルバムをまず購入してみるのもいいかもしれませんね^^

No.31 Zi:Kill 「IN THE HOLE」

キングレコードとの契約が決まり、再びメジャーシーンへと活動の場を移したジキル。

今作からキーボード兼プロデューサーとしてホッピー神山氏を迎えたということもあり、今までのZi:Killとは違った、どちらかと言えば内向的なものから、外に向かうような音楽生に変化してき多様な気がします。それが非常に評価され、ジキル史上最もセールスが伸びたCDになりますが、それと同時に活動を待ちわびていたファンからの評価は少々微妙で、フルからのファンが離れるきっかけにもなったアルバムです。

しかしインディーズ時代からの代表曲「華麗」のリテイクやカラオケでも歌える名曲「NO MORE TO SAY」、ファンの為を思い、ファンに歌った「SLOW DOWN」など素晴らしい曲が揃っているのも事実。

是非とも聴いて欲しいアルバム。

No.32 Zi:Kill 「ROCKET」

Zi:Kill最後のスタジオアルバム。

今作も引き続きホッピー神山プロデュースでストリングスなど多めのアレンジになっています。メンバーお気に入りの作品で「次、これを超えるアルバム作れるのかなぁ」とか言ってますが、このアルバムが最後になってしまいました。。。

しかしこのアルバムでもTUSKさんの七色ボイスは健在で特に「Bad Man」などではその才能を存分に発揮しておられます。本当に一人で歌ってるのでしょうか。。。個人的には「Bad Man」から「PEOPLE PURPLE」の流れがめちゃくちゃ好きで、攻めのジキルを聴くことができます。前作以上にカラッとした前向きで爽やかさすらも感じるサウンドメイクで往年のファンからは賛否両論起こりまくりの一枚ですが、僕はどのアルバムも聴けば聴くほど根底にあるジキルらしさを垣間見ることができて、やはりジキルはジキルだなと思い知らされるばかりです

No.33 Gilles de Rais 「殺意」

Extasy Records所属、大阪の暴れん坊ジルドレイの名盤「殺意」です。

ジャケット、そしてアートワークからしてインパクトありますよね!

ボーカルのJoeさんの声質が好き嫌い分かれるところかなと思いますが非常にカッコいいバンドです。まず演奏が非常にソリッドで勢いがあるんですよね。今聴くと音質の悪さが気になってしまいなかなか演奏面のうまさに気が付きにくいところですが、めちゃくちゃノリが良くて疾走感があるんですよね。

そしてなんと言っても代表曲「殺意」

『俺の言う事 復唱しろ! 殺せ! (殺せ!) 殺せ! (殺せ!) 殺せ! (殺せ!) 殺意ダァ!!』←(ライヴの煽り)

の殺意です。

音楽性といえばやはりパンキッシュでハードコアな非常に暴力的なサウンドに妖しさとキャッチーさも持ち合わせたそのメロディラインでしょう。当時大阪には居なかったLUNA SEAなどの関東勢の音楽性に感化され、より自分たちの音楽を突き詰めたいという想いからExtasy Recordsへの参加を打診したと言われています。

そしてかのYOSHIKIさんはいつぞや、「Joeとは殴り合いの喧嘩をして友情が芽生えた」と語っており、名実ともに暴力的なバンドです(笑)

No.34 Gilles de Rais 「Gilles de Rais」

自らのバンド名をアルバムタイトルに冠したGilles de Raisメジャーデビューアルバム。

どうやらですが、このアルバムに関して、ファンの方々の中ではあまり評判が良くない模様です。

確かに、メジャーに行って丸くなった!という言葉がぴったりくるレベルでこのアルバムはポップです。いやしかし、それが故にバンドのうまさがよくわかるのですよ。非常に聴きやすく、メロディの質も高く、演奏力も高い。逆に丸くなってコレ!?(笑)というような攻撃性もしっかりありますよ!ちなみにこのアルバム、アメリカの有名なエンジニア「Joe Barresi」を迎え、LAにてレコーディングされいます。この時代の新人アーティストにかけるお金の額が凄すぎますね。。。

余談ですがこのアルバムに収録されている「LIE」という曲を僕は高校の文化祭でコピーしました(笑)

No.35 ROUAGE 「ROUAGE」

黒夢、SILVER ROSEなどが1世代目の名古屋系だとしたらROUAGEは第二世代にあたる名古屋系の代表格でしょう。

ルアージュのインディーズ1stアルバム「ROUAGE」。名古屋系の元祖SILVER ROSEのベーシストKAIKI氏率いる名古屋系の直系。メジャーデビュー後はアルバム発売毎に音楽性を変化させていった彼らですが、インディーズ、その始まりとなるこの音源はまさに名古屋系ど真ん中、ダークで妖艶、そして退廃的。全編通して明るくないんですよ(笑)この辺が名古屋系でもあり、Zi:Killあたりのポジパン要素も含まれていて、なんとも僕の好みです。最初のアルバムにしてすでに世界観が完成されていて好きな人はどっぷりハマれる事間違いなし!

そして暗さの中に溺れていると当然キャッチーなメロディーが秀逸な名曲「Cry for the moon」が飛び込んできます。この辺の曲順の組み方が流石の一言で、KAIKI氏の経験から来るものなのでしょうか。

現在のV系シーンにも脈々と受け継がれている名古屋の血統、絶対聴かなきゃ始まらない一枚です!

No.36 Laputa 「眩〜めまい〜暈」

ROUAGEと同じく名古屋系の筆頭格の一つLaputa。皆さんご存知だとは思いますが、「ラピュタ」ではなく「ラピュータ」です。

ギタリストであるKouichiさんは元SILVER ROSEであり、やはりこちらも元祖名古屋系からの直系といえるでしょう。

サウンド面はROUAGEとは異なるものの、こちらも純度100%の名古屋系。SILVER ROSEのメンバーがいるものの、楽曲はどちらかと言えば黒夢に影響を受けたとおもわれるダークでメロディーが前面に出ているものが中心です。

インディーズ時代の代表曲「Vertigo」はラピュータ独特の浮遊感のあるメロディにキメが多い楽器隊、間奏部分では三拍子になったりとのちのラピュータに通じるものが随所に散りばめられています。

No.37 Laputa 「眩く廃人」

こちらはミニアルバム。

先のアルバムにも収録されている「Vertigo」のリテイクを含む名曲揃いのミニアルバム。

一曲目の「泥〜IN DOG…IN WORST」から攻撃的なシャウトを響かせ、さらにハードナンバー「insatiable」へとバトンタッチするも激しいドラムリズムでリスナーに休む暇を与えてくれません。なのにその上に乗るメロディは浮遊感たっぷりの透明感のあるメロディだから、そのギャップがLaputaの独特の雰囲気を感じさせてくれます。

Junjiさんは元々Laputaのギタリストであり、メンバー脱退を機にベースへとパートちゃん侍しているのですが、それゆえにギタリスト然としたやたらと動くベースラインなのですよ。それがまた独特で、1ギターのバンドなのに二本ギター居るのかな?と錯覚してしまうこともしばしば。それがまたLaputa特有の音楽性にも繋がっていて非常にオリジナリティのあるバンドさんです。

No.38 SHAM SHADE 「SHAM SHADE」

ドラムの淳士さんはかつてLUNA SEA 真矢さんのローディーを務めるなど、町田プレイハウスの流れを汲む直系の後輩バンドSHAM SHADE。解散後、ドラムの淳士さんはT.M Revorution、GACKT、Acid Black Cherryなどのサポートドラムを、ギターのDAITAさんは氷室京介さんのバックバンドを務めるなど、実力派揃いのバンドとしても知られています。

そんなシャムシェイドのインディーズ1stになります。

この頃はまだV系然とした楽曲が中心で、その中にも骨太なロックサウンドが光る、そんな絶妙なバランスで成り立っています。古い音源ということもあり、デビュー後のSHAM SHADEの音源と比べると格段に音質が劣るのですが、そこさえ我慢できれば最高のアルバムだと思います。

中でもボーカルのCHACKさん(のちにHIDEKIさんと改名)とギターのKAZUMAさんのツインボーカルが映える「時の川の中で」など推し曲満載です!

No.39 D≒SIRE 「異窓から風景(完全版)〜失われた終末の情景〜

大阪出身、Kreisレーベルの社長であり新宿のボス、幸也さん率いるバンド「D≒SIRE」のメジャー流通によるベスト盤的フルアルバム。

キャッチーでありながらダーク、クリーンでありながら歪んでいる、そして独特の詩世界に、情景が見えるような音楽。LUNA SEA、L’Arc~en~Cielに続く期待のインディーズバンドとして必ず名前が上がるバンドでしたが、度重なるメンバーチェンジの末、活動がこんなになったと言う理由により解散。

出した音源もそこまで多くなく、ましてやほとんどのアルバムで収録曲の半数が被っていると言う感じで、曲の少なさではX JAPANレベルと言える。が、しかし、X JAPAN然り、かっこいいバンドは曲が少なかろうと、毎回同じセットリストだろうと、見たいし聴きたい、そう思えるんです。D≒SIREはまさにそんなバンド。男の心にも突き刺さる。事実D≒SIRE、のちのJILSにも男ファンは以上に多かった!僕もそのうちの一人である。なんならインストアイベントにもいっていた。

楽曲の説明や推し曲など全く説明していないが、全曲オススメだから本当に聴いて欲しい!

ほのかに香る吉川晃司的なボーカルスタイルが気にならない人は

マジでおすすめだから聴いて欲しい!

No.40 MIRAGE 「Arcadia」

かつて大阪でカリスマ的人気を誇った伝説のバンド「La;Sadie’s」解散後、ベースのKISAKI氏が立ち上げたバンドMIRAGEの1stミニアルバム。

KISAKI氏が主催する関西のレーベル「Matいな」の代表バンドであった彼ら。いろんな意味で有名だったKISAKI氏の新バンドということで最初から期待値は高く、その動向は常に注目されていました。

満を侍して発売された今作はまさに当時の関西インディーズシーンをそのまま体現したかのようなTHE王道ヴィジュアル系。当時のV系聴きたきゃとりあえずこれ聴いとけばわかるってくらいコテコテです。疾走感のある楽曲にサビで開けるメロディ展開。しかしKISAKI氏のバンド経歴の中で一番キャッチーな曲が多いのがこの時期のMIRAGE。いかんせんボーカルのTOMOさんの歌唱力がまだ完成されておらず、メロディーの良さが完全に伝わり切れていないのが少し残念ではありますが、聴き応えは充分にあります。そしてYAYOIさんRUIさんおツインギターコンビのセンスが非常に素晴らしく、感情あらわなメタル然としたYAYOIさんのギターに対し、RUIさんの美しいクリーントーンの対比はLUNA SEAを思い出させるところもあります。ぜひ一度聴いて見てください!


No.41〜60

No.41 MIRAGE 「Risk en Eve」

ボーカルTOMOさんが脱退し、新たに元L~CYFERのAKIRA氏を迎え始まった第二期MIRAGEのミニアルバムになります。

音楽性としては第一期に比べるとさらにダークが増し、激しさも増したと言った印象でしょうか。おそらく新ボーカリストAKIRA氏のスタイルに合わせての音楽性の変化なのでしょうが、メインコンポーザーとなるメンバーは変わっていないため、この人はどれだけ音楽の引き出しを持っているんだろうとYAYOIさんのセンスに脱帽するとともに、第二期からは新たにRUIさんも作曲に加わることになり、それがさらに音楽性を広げる要因にもなっています。

個人的にはISAKI氏のバンドキャリアにおいてこの第二期MIRAGEがダントツで完成度の高いバンドだと思っています。表題曲である「Risk en Eve」などに見られるダークでハード、サビになると広がりを見せるメロディなど、流石の御家芸とも言えるMatinaレーベルのトップバンド。「BACTERIA」のLUNA SEAを彷彿させるハードで疾走感のある曲など、聴きどころ満載の一枚、90年代の関西インディーズシーンを知るなら必ず聴くべき一枚です。

No.42 Madeth gray’ll 「Lucifer〜魔鏡に映る呪われた罪人達と生命の終焉〜」

KISAKI氏率いるMatina所属、西の発狂ツタツタ系と言えばMadeth gray’llでしょう。

厳密にいうとこちらの音源、2000年の3月発売なので90年代の音源ではないのですが、90年代に結成され、間違いなく90年代シーンを暴れ回った代表的バンドと言えます。98年、HIDEさんの葬儀に向かう途中、メンバーの乗った車が事故を起こし、メンバーを亡くすという悲劇に見舞われながらもメンバーチェンジを繰り返し勢力的に活動を続けるなど、決して順風満帆ではなかったバンドです。それでもこのアルバム、初版で1万枚を即完させるなど当時の勢いは凄まじかったです。

音楽性はとにかくダークで、暗く、重い。そして発狂し、地の底を這うようなボーカルのえずくようなシャウト。これぞマディグレイルの真骨頂と言えるでしょう。決して上手くない。。。どころかびっくりするくらいヘタクソなボーカリスト翡翠さんですが、その世界観や存在感、オーラなど、どれをとってもアンダーグラウンドのカリスマと呼ぶに相応しく、非常にカッコ良かったです。

『「zwei」堕胎者ト盲目ナ中絶児…69日目ノ阻害』(どんなタイトルやねん)などしょっぱなからファンを煽り暴れさせる気満々な曲から始まり、気を緩めるとあっという間に置いていかれそうになるくらい発狂ナンバーが続き、暗い暗い地の底へ落とされるような曲に変わったと思えばアルバム中盤に差し込まれるマディスの名曲歌物「Lucifer」。ライヴを想定したアルバム作りが本当に憎いですね!これを聴いこんでライヴに行きたくなるようなアルバムです。

現状Madeth gray’llの音源は手に入りにくく、こちらのアルバムも見つけたらかっておいて損はないでしょう。のちにベスト盤も発売され、そちらにもメイン曲は大抵収録されておりますのでおすすめです。(リンクはベスト盤になります)

No.43 Deshabillz 「神従者」

バンド名は「デザビエ」と読みます。92年、横須賀にて結成、ジャケットの写真を見ていただけるとわかると思いますが、当時、派手でカッコよく綺麗なバンドが多かった中、白塗りにグロテスクなメイク、血糊の衣装など、独特の雰囲気で登場したデザビエ。

ボーカルSHUNさんの呪いのような歌い方と攻撃的そして退廃的な音楽でカルト的人気を博したバンドです。

一見ボーカルの存在が全ての鍵を握っているかのように思えますが、ギタリストSHI-NOさんの作曲センスやギタープレイに見られるどこかメタルやブラックメタルに通ずるアレンジなど、聴きどころは満載で、男性ファンが非常に多かったバンドです。

完全に歌い方の好き嫌いが分かれるバンドですが、一度ハマると抜け出せない底無し沼のような音楽。先に出た「Madeth gray’ll」の翡翠さんはこのバンドに非常に影響を受けていたと思われます。

発狂系の原点とも言えるバンドの初ミニアルバム、必聴です。

No.44 Deshabillz 「精神離脱者」

はい、今じゃ絶対メジャーで出せないような、売れること拒否したようなタイトルですね(笑)

このアルバム最初の聴きどころと言えば


『神は死んだぁ!精神離脱して今死んだぁ!!」


でしょう。

僕はこのアルバムを初めて聴く時、よりによってヘッドホンで聴いたんですよね。まじでびっくりしました。この作品、前作のミニアルバムからわずか半年というスパンで製作されており、当時の所属事務所ティアーズミュージックの勢いを感じますね。売れたバンドを失速させずにさらに売り込むという感じだったのでしょうか。短期間で作られたとは言え、前作からの世界観をさらにブラッシュアップさせ、「carry」「水の唄声」「破壊の宴」など、以降デザビエの代表曲となる楽曲が多数収録されています。

アルバムを通しての世界観はミニアルバムと共通しており、流れで聴くと壮大な物語のようにすら聞こえてきます。

No.45 Deshabillz 「灼熱の蒼」

デザビエの再録ベストアルバムになります。先に紹介した神従者と精神離脱者とはメンバーが変わっており、新ベーシストとして元デラシネの美歪さんが加入しております。

のちにこの美歪さんが悲しい事故で亡くなってしまい、活動休止を余儀なくされるのですが、何事もなく活動が続いてればどんなアルバムが完成していたのだろうといまだに残念に思います。

既存の曲で構成されたアルバムなのですが、全て再録されており、音質も向上、アレンジやテンポの修正なども行われており、Deshabillz史上、いろんな意味で最も聴きやすいアルバムではないかと思います。とは言えバンド最大の持ち味であるグロテスクな雰囲気や、まるで呪いのようなコードを粘っこくなぞるSHUNさんのボーカルスタイルも健在で、まさにベストオブ・Deshabillzというべき一枚。

このアルバムから聴いて見て、肌に合いそうなら昔に遡っていくというスタイルもいいかもしれません。

No.46 Ove 「夢ニ眠ル扉」

Ove(オーブ)というバンドさん。

MIRAGEを筆頭にMatinaのレーベルバンドが関西で暴れまくっていた頃、時を同じく群雄割拠の関西シーンにおいて独特の世界観で頭角を表していたバンド。

すごく大好きなバンドで、今でも全ての音源を定期的に聴いています。そんな中でもこの音源、一番Oveっぽいんですよね。ギタリストが脱退し、Vo.Ba.Drという3人形態になった直後に出たアルバムなのですが、コンポーザーであり過去のバンドでギタリストだった経験もある春陽さん、ベーシストでありながらマルチにこなすToshiさんなどの活躍により苦境に立たされたバンドとは思えない素晴らしい音源に仕上がっています。

和洋折衷という言葉がふさわしい音源で、まるで西洋の童話のような世界観から、どこか和を感じる楽曲まで、全ての曲が素晴らしい世界観もと構築されいます。ボーカルの春陽さんはまるでストーリーテラーともいうべき存在で、Oveの世界観に聴くもの見るもの全てをぐいぐい引き込んで来ます。

こういう世界観のバンド、実はあんまりいないんですよね。

しかしながら紹介した音源、今ではなかなか手に入りにくいのが難点。どこかの中古屋で発見した際はぜひ購入いただきたいCDです。

リンク先のCDは解散直前、Oveがまるで原点に立ち戻ったような、そんな思いにさせてくれるシングルです。

No.47 覇叉羅-vasalla- 「INSANITY」

九州の暴れん坊「覇叉羅」のミニアルバム。

黒夢あたりの登場以降、V系と言えばフェミニンでダークでと言った印象になっていましたが、ここに来て久しぶりのXや東京ヤンキースよろしくハードなメタルサウンドよろしく激しいバンドです。これがまた最高にかっこいい。音が良いわけではない当時の音源ですが、勢いで聴くことができるんですよね。メタリカ の昔のアルバムを今でも普通に聴いてしまうのと同じような感覚。

見た目の派手さと男らしさに惚れて音源を買って、家に帰ってCD聴いたら痺れましたね!あぁ、やっぱ僕はなんだかんだこういうの好きやなぁと。とにかく勢いで聴いて欲しい一枚!

No.48 覇叉羅 「爪〜NAIL〜」

前作のミニアルバムからおそらく半年程度でドロップされた1stフルアルバム。

この短期間であっさり前作を超えてきました。曲のクオリティ、演奏力、音質など全てにおいてです。この短期間にどれだけライヴやってきたんだろうと思わされるような、全編通してノリが凄い。普通、ライヴに比べてCDはこじんまりしてしまうことが多いんですが、そんなのを微塵も感じさせないサウンド。

日本のギターテクニックがザクザクと絡み合ってサウンド自体がすごく派手なのですが、そこに埋もれないhidekiさんのボーカル。ハイトーンな声でメロディーを歌ったかと思えば低音のシャウトを響かせる。決して上手いわけではないのですが、聴く人を惹きつける、男らしくも色気のあるボーカルです。

この時期のV系が好きな人にとっては「STILL」なんかはもう王道ど真ん中の曲ではないでしょうか。

疾走感、キメ、クリーントーンなど、90年代V系の全てが詰まっています!

No.49 覇叉羅 「AURORA」

この頃のバンド表記は「Vasalla」ですね。

おそらくバンド史上最も聴きやすく、最もロックで、最も演奏が上手く、平たくいうと完成度が高い音源です。今までのバンドから想像すると当時は賛否があったのかな?とも思われるのですが、僕は大好きでした。この時のアー写、全員赤い髪の毛でめちゃくちゃかっこいいんですよね。

Vasalla隠れた名曲「For all…」やVasalla臭さ満開の月神など聴きどころが満載なんですよ!ちなみに「月神」では当時のDir en Greyがゲストコーラスで参加したります。昔ってこういうのが結構多くて、ゲストコーラスに誰が参加してるとか、Special Thanksにどんなバンドが載ってるかによってそのバンドの立ち位置なんかが分かったりして楽しかったです。

No.50 REDIEAN:MODE 「飴と鞭」

バンド名は「リディアンモード」と読みます。

リディアンモードのメジャー1stアルバム。

インディーズ当時はヴィジュアル然とした見た目や楽曲が中心だった彼らですが、メジャーに行き、徐々にロック色が濃くなっていきます。このアルバムはその過渡期にあたるアルバムで、ヴィジュアルと、そうじゃない部分がうまく混じり合ったとても好きなアルバムです。おそらくメンバーさんの音楽ルーツとして元々あるものが、メジャーに行ってより色濃く出てきた結果なのでしょう。

ほんとに全曲かっこいいので聴いて見て欲しいです。僕はこのCDのリリースツアーで大阪の公演(現在の OSAKA MUSE)に足を運んだのですが、お客さんが40人くらいしか居ませんでした。。。悲しい。

けどこのアルバム今でもめちゃくちゃきてます。ウォーキングしながらとか。




No.51 AFTER IMAGE 「黒い結晶」

はい、このバンドさんを好きな理由ですか?Xっぽいからです。

まず見た目なんですがボーカルさんはToshiさんのような衣装を身に纏い、HIDEさんのような髪型をしています。

さて、気を取り直して肝心の楽曲はと言いますと、Vo.Gu.Baに加えてキーボード。そしてドラム不在という変則的な編成となっており、ドラムはキーボードが打ち込みで鳴らしていました。

やはりキーボードがいるせいか鍵盤の音、そしてストリングスなどがふんだんに使われていて、その辺りもXを彷彿させる要因なのでしょうか。そして「XのX」よろしく「AFTER IMAGEのAFTER IMAGE」。臭い泣きのメロディーにクラシックを彷彿させる曲展開、それでいてしっかりとAFTER IMAGEらしさもあるのですよ。あぁ、90年代だなぁ。。。と浸れる音源。

ちなみにボーカリストのSEIJIさんはのちにMALICE MIZERのmana様率いるモアディスモアに参加したり、演歌歌手になったり忙しいです。




No.52 黒蝪蝶 「帝王切開」

黒蝪蝶と書いて「クロアゲハ」と読みます。前任のボーカルが脱退し、二代目ボーカルとして躯(むくろ)さんが加入してからのアルバムとなります。覇叉羅が九州の暴れん坊なら黒蝪蝶は関東の暴れん坊といったところでしょうか。時代が時代ならExtasy Recordsに居てもおかしくないような音楽性です。

正直後5年ほど前のシーンにいてたらもっと人気が出たんだろうなぁというような感じ。余談ですがこの頃からステージ衣装として軍服を着るのが増えてきまして。非常にカッコ良かったですね。あと「子宮を震わす」だったか「子宮に響かす」だったか、ものすごいキャッチコピーがバンドに付いてた気がします。

収録曲の「K」から「ゲルニカ」の流れがまた良くて、こういう激しいバンドが醸し出す歌モノって男くさくて堪らないんですよね。アツくなるバンドです。




No.53 黒蝪蝶 「綺想曲 CAPRICCIO」

続いても黒蝪蝶。2ndフルアルバムとなります。

普通、バンドというものは悲しいかな、音源を重ねるごとに丸くなっていくんですが、このバンドはさらにイカつくなりました(笑)厳密にいうと演奏力が格段にアップし、より厚みを増したというべきでしょうか。メタル全開の曲はさらに激しさを増し、歌モノはより壮大な雰囲気を纏い、バンドとして一段階ステージが上がった気がします。

オープニング幕開けナンバー「Guide for one’s」で一気に熱をあげたらXのBLUE BLOODを彷彿させるスラッシュナンバー「What’s right or wrong」で休み暇なく責め立てる。この初っ端の容赦なさが大好きです。

しかし残念がらこの後バンドは解散へ向かってしまいます。

この時代は本当に多種多様なバンドがひしめき合っていてとても良かったです。対バンを見てても色んなバンドが本気で客の取り合いをしていました。懐かしい。。。青春です。




No.54 Amphibian 「DOPPELGANGER]

アンフィビアンと読みます。

大阪は西九条にある当時のYANTA鹿鳴館(現:西九条BRAND NEW)を拠点位活動していたバンド。当時の大阪のジルドレイからの系譜を受け継ぐような男臭いボーカルを擁したヴィジュアルロックバンド。ですがこちらはTOMMYさん率いるFREE WILLからのリリースとなっています。やはりこの時期のバンドさんはまだまだメタル要素を感じるバンドさんが多いですね。

個人的にはこのアルバムの1〜3曲目の流れが大好きすぎて今でもこのアルバムを聴く時は1~3を数回往復してから4曲目に移ります(笑)僕だけかもしれませんが、曲が好きというのもあるのですが、曲順が最高!というのもポイントなんですよね。

音質はやはり当時のもので今聴くと良くないんですが、かっこいいバンドだったなぁ。。。もう一枚くらいアルバム出して欲しかったです。

関西バンドマンで西九条BRAND NEWにお世話になっていた方からするとアンフィビアンよりもブランユーの谷さんという方が印象深いかもしれませんね(笑)

既に入手困難な音源となっていると思いますので、中古屋でリーズナブルな値段で発見した際は買っておいて損はないと思います。



No.55 Ray 「EVER SEEN」

大阪出身のソフビバンド「Ray」の唯一の単独CD音源となります。

D≒SIREの幸也氏が主催するKreisレーベル所属。

本当にこの音源はもっと売れるべきだし、もっと世に認められるべきバンドだと今でも思っています。メインコンポーザーである義徳さんはのちにWaiveを。ボーカルの亮さんとベースの泰造さんはのちにCuneとしてメジャーデビュー。そんなセンスの塊のようなメンバーが一つのバンドにいた奇跡のバンド。プロデューサーの幸也氏、そしてKreisレーベルの色ともいえる雰囲気系ソフビのど真ん中。このアルバムのジャケットみたいな色の曲を演奏してくれます。

ソフビが好きでこの音源をまだ聴いていない人はとにかくこの音源を聴いてください。出ないと始まらない!そのレベルのバンドさんです。全曲おすすめ!ちなみに収録曲である「alive」はのちにWaiveでリアレンジされて収録されますが、やはり原曲のこちらが好きです。

No.56 MASCHERA 「悪徳の栄え」

マスケラと読みます。姫路の最重要バンド。姫路といえばこのバンド。ある種、姫路の伝説と言っても過言ではないでしょう。姫路ベータのバンドでした。

このアルバムが発売される前、SHOXXだったかFOOLS MATEだったかに掲載されていた広告を見て、アルバムタイトルとボーカルMichiさんのヴィジュアルに衝撃を受けて、このアルバムは絶対買わなければいけない!いう使命感にかられ購入。

今まで聴いたことがないような曲調に、今まで聴いたことが無いようなボーカリゼーション。なんというか発声の仕方がもうプロなんですよね。なんというか、オペラのような、声楽のような、多分間違ってるんでしょうけれど、当時はそんなことを思っていました。そんなボーカルに、ワンギターでセンスの塊のようなギター、そしてドン引きするくらい上手いベースとドラムが醸し出すグルーヴ。そしてどうか無機質ながらも不気味な雰囲気漂う独特な楽曲。

どれをとってもすごすぎて、当時「姫路バンドは見た目よりも実力」と言われていました。

「陰気なスパゲティハウスとはおさらばさ!」

「あの川を泳いで渡ろう」

というまるで演劇のような語りがインパクト強すぎてまじで夢に出てきました。。。


No.57 MASCHERA 「tales」

マスケラのインディーズラストのベストアルバム。

名曲「運命の車輪」が最高にかっこいいですね!LUNA SEAのROSIER以降、シンコペーションを用いた疾走感のあるロックチューンが多く見られるようになりましたが、この曲も例に漏れず、ただパクリというわけではなく、一つのアレンジ手段として非常にかっこいいのです。

最初の悪徳の栄からの曲も収録されおり、聴き比べてみると本当に当時はダークで退廃的、ゴシックな曲だったのに対し、インディーズ後期になると随分と曲の振り幅も大きくなったなと思います。

ただ一つ残念なのは、ミニアルバム「PRETTY NEUROSIS」に収録されている名曲「Lasting…」がこのベストに入っていないことでしょう。。。残念すぎる。。。

No.58 【zo:diaek】 「未来の未来」

バンド名は「ゾウディアック」と読みます。

江坂Boomin Hall(現:ESAKA MUSE)を拠点位活動していた関西出身バンドで、かつてJanne Da Arcとその人気を二分してた人気実力派バンドです。

今作は初の単独CD。某はこのバンドがめっちゃ好きでした。今もですけど。当時から漫画、アニメ共に「聖闘士星矢」が大好きで。聖闘士聖夜は自らの守護星座をモチーフにした聖衣(クロス)を身に纏うんですが、このゾウディアックはコンセプトが星座や神話、そう言ったところなんですよ。それがもうドンピシャで。もちろん楽曲もモロに好みなんですが、入りは完全に聖闘士星矢でしたね(笑)

このバンドの武器はなんと言っても楽曲のクオリティの高さでしょう。メロディよし、演奏力も非常に高く、加えて見た目の派手さもある。ジャンヌと人気を二分していたというところでもう楽曲の良さや演奏力の高さは想像するにたやすいと思いますが、ヴィジュアル系として魅力を感じていたのは、僕はこちらのバンドでした。

一曲目の「VISION」からもうライヴで幕が開いて演奏が始まるのが頭に浮かぶんですよ。いやでもテンション上がりますよね。そしてそのままの勢いを保ったまんまラストの「聖域~サンクチュアリ~」まであっという間に終わってしまいます。

No.59 【zo:diaek】 「ZEUS」

続きましてもゾウディアック。最初で最後のフルアルバム。

前作の未来の未来で見せてくれたすばらしい世界観をさらに濃密に、そしてフルアルバムのボリュームで聴かせてくれます。

とりあえず、ひとまずね、世界観云々はおいといて、このアルバムを買ったら絶対に聴かなくてはいけない曲、それは「venebolence」でしょう!


『叫び』『狂ったぁぁっ!』でしょうよ。

ギタリストSineさんの発狂コーラスでしょう!ライヴの暴れる定番曲で済んで是非とも聴いてください。このアルバムも捨て曲なし。どの曲もコンセプトに忠実で非常にすばらしいです。

が、このバンド、こレまでの活動は比較的順調でしたし、実際メジャーの話もあったんです。

が、そんな時に起こった「神戸連続児童殺傷事件」

この事件に度々使われていたモチーフなどからゾウディアックが関与しているのではないかと週刊誌などで散々騒ぎ立てられ、結局このバンド名ではメジャーでやっていけないなどバンドを取り巻く状況が悪化し、結局メンバーの脱退などを経てその活動を終えてしまいます。

あの事件そのものも、胸が締め付けられる思いですし、それが原因となって自分が好きなバンドが活動できなくなる。そんなことがあって良いんか!て当時ね、本当に悔しくて悔しくて。。

いろんな意味で印象深いバンドさんです。

No.60 Janne Da Arc 「Dearly」

というわけで、続きましてはジャンヌダルク。

大阪は枚方出身、テレビBreak Outから文字通りブレイクしたバンドと言えます。

今作はデモテープを経てリリースされた1stミニアルバム。この時点でもうおなじみのジャンヌらしい曲が仕上がっていますね。当時、ヴィジュアル系でキーボードがメンバーにいるバンドが割と珍しく、ほとんどのバンドがアレンジで打ち込みの鍵盤を入れるかレコーディングのみサポートミュージシャンにお願いするのが通常だったのですが、やはり正規メンバーにキーボードが入っていると仕上がりが違いますね!もともとキーボードありきでアレンジも練られていますし、当たり前なのですがチープさが全くないのですよ。

ある種ジャンヌダルクの始まりの一枚、比較的手にが入りやすいと思いますので是非聴いて頂きたい一枚です。




No.61〜80


No.61 Janne Da Arc 「Resist」

ジャンヌダルクのデモテープ音源に2曲を追加し、新たにレコーディングし直した音源。

ジャンヌダルクを始めて聴いたのはデモテープ発売当時、大阪はアメリカ村にあった「JEEZ」という邦楽専門のCDショップで、なんとなく気になって購入したのがきっかけでした。それがもうどハマりして、毎日でもテープを聴きまくっていました。そんな大好きな音源がCD化されるなら買わないわけにはいかないですよね!

ということで購入したのがこのCD。

おそらく皆さんが知っているジャンヌダルクとはほんの少し曲のイメージは違って、随所随所に色濃く感じられるV系色が逆に新鮮なのではないでしょうか。

一色目の「ICE」はジャンヌらしからぬダークな印象を持った曲なのですが、サビのメロディーは本当にかっこよく、その後、いろんなバンドがパクってました。

個人的には「Lady」が大好きで、この時期のヴィジュアル系にしては非常に珍しいシャッフルビートです。これが新鮮で当時めちゃくちゃ大好きでしたね!

No.62 MALICE MIZER 「memoire」

MALICE MIZER初代ボーカリストTetsuさん時代のアルバムになります。

この頃からMALICE MIZERの世界観は出来上がりつつありますが、まだV系っぽさも残るこのアルバム。Tetsuさんはこのアルバムを最後に脱退し、のちにex-L’Arc~en~CileのSakuraさんらとZIGZOとして活動するなど、どちらかと言えばロック色の強いアーティスト。その辺の音楽性の違いなどから脱退となったのでしょうか?

Tetsuさんのボーカリゼーションや声質に好き嫌いはあると思うのですが、どれも未完成ながらのカッコよさがあり、GACKTさん時代のMALICE MIZERは「舞台」を見せている感じだったのに対し、こちらのMALICE MIZERは「ライヴ」を見せている感じ。どの曲も良いのですが、個人的にはデラックス版のみに収録されている「バロック」という曲がもろに好みでした。

No.63 MALICE MIZER 「Voyage」

おなじみGACKTさんを迎えてのMALICE MIZERフルアルバム。2代目のボーカリストとなるのですが、この辺りからどんどん衣装もゴージャスにな離、みなさんが思うMALICE MIZERになっていきます。楽曲も物語を基調とし、演奏をしない曲などもあり、当時は斬新でした。ある種のヴィジュアル系の究極型とも言われのちに日本のみならずヨーロッパを中心に海外でも人気を博します。

「N.p.s N.g.s」や「Madrigal」など後期までライヴで演奏されることになる代表曲や、ストレートなバンドサウンドでMALICE MIZERの世界観を表現してくれる「死の舞踏」など、名曲揃いのアルバム。

No.64 MALICE MIZER 「merveilles」

GACKTさん在籍時最後のオリジナルアルバムになります。

「ヴェルエール」「ILLUMINATI」「au revoir」「月下の夜想曲」などMALICE MIZERの有名曲がふんだんに収録されているこのアルバム、ライヴの演出やステージセットも、もはやバンドのライヴというよりは宝塚やミュージカルを見ているような豪華っぷりでGACKTさんが空を飛んだり、いろいろ凄かった。曲のクオリティも非常に高く、MALICE MIZERの最高傑作と言っても過言ではないでしょう。

この後GACKTさんの脱退、そしてドラムkamiさんが病気で亡くなるなど、色んなことが何度に降りかかり、それでもオリジナルメンバー3人での活動、新ボーカリストを迎えての活動など行っていきますが、やはりこの時点でのMALICE MIZERが一番輝いていたし、素直にかっこよく、ずっと見ていたなと思えるバンドでした。

No.65 Sleep My Dear 「MOVE」

Sleep My Dearのインディーズ1stミニアルバム。

あまりイメージがないかもしれませんがメンバーはSILVER ROSEのローディーを務めるなど名古屋系バンドの系譜を受け継いでいます。ボーカリストのKoHeyさんは元々Sleep My Dearのローディーをしてたのですが、前任ボーカルの脱退により、新たにボーカルとして加入。

さてこのミニアルバムには初回の赤バージョンと再販の青バージョンが存在し、赤バージョンには収録曲である「Death」の別バージョンがボーナストラックとして収録されており、黒夢の清春氏がコーラスとして参加しています。曲自体も往年のヴィジュアル系を彷彿させる非常にかっこいい曲ですので聴き比べるのも楽しいでしょう。見かけたら、間違えないようこの赤盤を購入することをお勧めいたします。バンド解散まで演奏し続けられた「nos.tal.gi.a」など名曲揃いのミニアルバムです。

No.66 Sleep My Dear 「MIRAGE」

Sleep My Dear初のフルアルバムとなります。前作MOVEに比べるとポップでキャッチーな曲が増えてきて、実はこういうポップさがSleep My Dearの強みの一つであったりもします。この時期のバンドはまだダークなバンドが多く、派手な見た目でポップな曲を演奏するバンドが少なく、あと数年後に出てきていたらもっと売れたバンドなんじゃないかと思っています。ペニシリンのHAKUEI氏曰く、隠れた天才だと評していました。音質はお世辞にも良いとは言えませんがMOVEと一緒に聴いてみて欲しい一枚。このMIRAGEと再販された「Re;MIRGE」があります。

No.67 Sleep My Dear 「SHAPE」

Sleep My Dearメジャー1stアルバム。

Sleep My Dearといえばこの曲!「Ask For Eyes」やインディーズ曲のリアレンジ「Misty Night」シングル曲「Flowers」。そして曰くつきの「I Can’t xxx」とまさに名曲揃いのアルバム!全曲かっこいいので是非とも聴いて欲しいのですが、

なんと、I Can’t xxx」のトラックに」ノイズエラーが入ってしまい、発売後、発売中止&回収となったものすごく不運なアルバム(のちのまた同じような事件が起こります。。。)

僕は予約して購入していたので、回収前のもの所有しています(笑)

ちなみにこの後、曲の差し替えやリミックスを施し、新たに「CODE」と名前を変えて再リリースとなっていますので、どちらの方でも見つけたら購入してみてはいかがでしょうか。曲の良さは折り紙付き!まさに王道V系ナンバーのオンパレードです◎

No.68 雫… 「月が闇に翳るとき…」

1994年結成の名古屋系の直系バンド。ROUAGEやFANATIC◇CRISIなどと同じ所属事務所でした。この辺りの年代は本当に名古屋の勢いが凄くてライヴハウスMUSIC FARMやCDショップ円盤屋(のちに自己破産)などからどんどん新しいバンドが出てきました。

このバンドはCDのリリースなどはROUAGEの後輩のような位置づけなのですが、メンバーは全身バンドでROUAGEのRAIZEさんと同バンドに所属していたりと、この時期は縦のつながりと横のつながりがややこしいんですよね(笑)

肝心の音楽性は王道なダーク系と言いましょうか、ただしコンセプトは戦争や反戦などを掲げており、社会風刺を盛り込んだ歌詞など、当時としてはちょっと珍しいバンドさんでした。

「終末」「DISTURB」「KIZ-ETU」など疾走感のある曲がカッコよく、少しくぐもったボーカルの声とうまくマッチしています。あえていうなら歌唱力に問題があるわけではないのだけれど、少し物足りなさを感じるのも事実。まぁその辺はインディーズならではのご愛嬌なんですが、二曲目収録の「終末」。タメが入ってからの『て〜ん〜か〜い〜の 運命(さだめ)の中』という部分がもういかにもV系なんですがやhりかっこいいんだよなぁと思わせてくれる。

No.69 FANATIC◇CRISIS 「太陽の虜」

はい、上記の「雫…」と同時期くらいに円盤屋から売りに出されたバンドですね。おそらくこちらのバンドの方が有名でしょうか。ボーカルの石月努さんは当時の年齢で言うと高校生でしたね。若い。ROUAGEのローディーをメンバーが務めていたこともあり、当時はよくROUAGEが出て言う大きなイベントのトップバッターなどで出演していました。リハーサルでもROUAGEのローディーをこなし、それが終わったら自分たちの出番の準備をし、出番が終わったらROUAGEのローディーをすると言う割とハードなことをこなしていましたが、その見返りとしてROUAGEはFANATIC◇CRISISを一緒にイベントに出演させたりと、こう言うのは良い関係だなと思っていました。

先に出た「雫」は月で、こちらは太陽。どちらかといえばその対比で「陽」の部分を担っていると思われがちですが、そなことは全くなく、当時は名古屋系ど真ん中。太陽は太陽でも「黒い太陽」「コア」とかそう言った恐ろしい部分の太陽でした。

曲はと言うと激しい曲にシンセティックなギターアレンジをミックスさせていて、当時としては新鮮な音楽でした。打ち込みのような音作りで、少しインダストリアルな雰囲気も出しつつ、しっかりと聴かせる。メジャー以降のファナティックよりも好きな人は多いんじゃないでしょうか?個人的に石月努さんのボーカルは、滑舌の問題をクリアできれば上手い人だと思っています。

No.70 STELLA MARIA 「〜cage〜」

「ステラマリア 」と読みます。関西を中心に活動していたバンドさんでかつてはKISAKI氏も在籍していたバンドさんです。

当時にしては珍しいタイプのバンドさんで、激しい曲や疾走感のある歌モノでガンガン攻めていくバンドさんが多い中、いち早くデジタルな要素を曲に取り入れ、浮遊感のある幻想的なメロディーが硬質なデジタルサウンド上で漂ってると言いますか、不思議な曲でした。

当時の音質なので決して良いとはいえませんが、それを差し引いてもとても高いアレンンジ力、クオリティーの高い楽曲だったように思います。「Majestic cage」「Nostargia」は名曲です。

No.71 STELLA MARIA 「Split Milk」

先に続きましてコチらもSTELLA MARIA。セカンドアルバムになります。

前作の「〜cage〜」をさらにブラッシュアップさせたような質の高い楽曲、名曲が名を連ねています。メジャー流通ということもあり、マスタリングなど、前作よりも音質も良く、聴いやすいです。

歪みまくったギターにクリーントーン、そこにデジタル音がうまく混じり、音の厚みも増し、STELLA MARIAのオリジナル性がより良く浮き出ています。

今作の特徴としてはミドルテンポなポップチューン。STELLA MARIAには珍しいポップな展開なのですが、バラードでもないのに尺が非常に長く、なかなかサビに行かない(笑)が、散々A-Bメロに焦らされたのちの開けたサビの展開が非常に素晴らしく、このあるアム全体を通して重そうなポジションであることは間違いありません。

ちなみにこのバンドさん、数年程度のスパンで1日復活でステージ立っており、その都度観に行かせていただいていますが、あれからずっと活動してましたっけ?という高クオリティなステージを見せてくれます。そしてこれがすごいのが、25年ほど前のバンドであるにもかかわらず、今、楽曲を聴いても全く古くないんですよ。あぁ、今ってこんな音楽けっこう主流よな。と唸らされる。早すぎたバンドなのでしょうか。

No.72 L’yse:nore Pharmacy

後のLoop Ash代表、「Aioria」「MASK」などでギターを担当している未散さんがベーシストとして在籍しているバンド「リゼノア 」です。

当時にしては珍しくシンセギターを使用していたバンドさんですね。世界観を出すのに良い道具ですが、いかんせん当時のシンセギターは機材トラブルが多く、頻繁に転換時のセッティングでトラぶっていた記憶があります(笑)

それはさておきこちらの音源「Pharmacy」は99年、90年代の終わりギリギリにリリースされたベスト盤になります。

どの音源を紹介しようか迷ったのですが、バランスよく収録されているベスト盤が90年代にリリースされているなら、これでしょうということで。

このバンドさん、どちらかといえば白系な楽曲も多く、ダークなコテコテな曲でもあまりシャウトはしなかったため、今作に収録されている「神ノ誓約」などは割と貴重なのかもしれません。

しかし特筆すべきは「Solitude」「Seasons flow」「Eternal Truth」と立て続けに収録されている三曲でしょう。全て白系の曲なのですが、おそらくリゼノア の一番の強みともうべき曲調。LUNA SEAの三部作やラルクのTierraなどから影響を受け多様な、良質の白系。ソフビではなく、白系なのですよ。ボーカルにもう少し起伏のあるアクセントの聞いた歌い回しが出ればもっと、なんというか一皮向けていたのかなと思えるのが少し残念ですが、それでも聴く価値のある一枚。

No.73 BLUE 「misty」

はい、これはもう名盤ですね。ソフビ、白系、といえばこのCDは外せないでしょう。Kreis所属BLUEのミニアルバム。初代ボーカリストSHIGEさん&キーボードTETSUさん(のちにENDLESS)が脱退し、新ボーカリストにex-oxbxjxe ex-C’est La Vieの茜さんことARIHITOさんが加入し、vapレコードから発売された音源ですね。

初代のBLUEからは少し曲調が変わりましたが、こちらもこちらで良いのですよ♪疾走感のあるリズムに切なさを帯びた美しいメロディというのがまさにBLUEの代名詞なのですが、その代表格といえる曲がアルバムタイトルにもなっている「misty」でしょう。新たにメンバーとなったばかりでARIHITOさんの歌唱力にはまだまだ伸び代があるなという発展途上なのが聞いて取れますが、それを差し引いても名曲です。往年のLUNA SEAっぽさも感じられるV系特有のロックナンバー。このアルバム全体を通して凄く良いミニアルバムなのですが、割と安価で売られているので見つけたら絶対に買って欲しい一枚です!

No.74 Kneuklid Romance 「パズル」

続きましては「ニュークリッド ロマンス」と読みます。ボーカルが変わっているのですが、雪乃さん時代のアルバムになります。おそらくニュークリと言えばこのアルバムを挙げる人が多いと思います。それだけ名盤ということなのでしょう。メンバー全員の演奏直が凄く高く、当時としてはものすごく洗練されたサウンドを鳴らしていました。初期のLUNA SEAと比べられることも多く、実際初期のLUNA SEAが好きなら聴くといいよと言われ勧められたアルバムでもあります。アルバム全体を通してどこか哀愁のある楽曲が多く、それがニュークリの魅力でしょう。動画を貼っている「flowers」という曲が個人的に好みです。

この後メンバーさんが変わってしまい、僕はそのタイミングであまり聴くことがなくなってしまったのですが、ずいぶん経ってから改めて新ボーカリストバージョンのニュークリを聴いてみましたが、やはりよかったです。でも当時はメンバー、ましてやボーカルが変わることって衝撃的な事件だったので、ショックが大きかったのですよ。。。

No.75 iLLMINA 「Sha-la-la」

続きまして「イルミナ 」さんです。姫路のバンドさんで、マスケラさん同様、演奏力の高いバンドさんで、画像のオブキャッチにも書いている通り、「哀愁漂う」懐かしいメロディ。イルミナ の魅力はまさにこれについますね。本当にメロディが良い!そして懐かしい!昭和歌謡を彷彿させる憂いのあるしっとりとしたメロディ、好きな人は本当にたまらないんじゃないでしょうか?

それでいてハードロックやメタルとルーツに持つメンバーさんもいる為、ギターのフレーズなど割と前面に主張してきたり、聴いていて全く飽きないミニアルバムになります。ちなみにボーカルNAOさんは元々ギタリストで(しかもうまい)、のちにマスケラのミチさんとバンドを組んだり、なかなかのプレイヤーなのですが、歌の方も安定していてうまいんdネス。声質もあまりヴィジュアル系っぽくないハスキートーンで、それでいて伸びがある。哀愁系メロディーにピッタリハマってるんですよね。

No.76 LAREINE  「BLUE ROMANCE〜優しい花達の狂奏」

続いてはラレーヌ。現在もヴェルサイユ などで活動を続けるKAMIJOさんをボーカルに擁するバンドで、当時はMALICE MIZERのローディー出身ということもあり、同じような派生と思われていましたが、LAREINEはLAREINEの世界観を見事に作り上げました。

こちらのアルバムはそれ以前に発売されていたデモテープやCDなどからセレクトしあある種ベスト盤的なアルバムになるのですが、それゆ絵にこの時期のLAREINEの名曲ばかりが揃っていて大変おすすめです。

ヴェルサイユが好きで遡ってたどり着いた人は少し驚くかもしれませんが、KAMIJOさんの根本にあるものはやはり変わっていないなと思います。シンフォニックメタルでは全くありませんが、このバンドでもギターのフレーズには随所随所にメタルっぽさが見え隠れしていますし、聞きやすいポップなメロディラインはこの頃からすでに完成されています。KAMIJOさんのロマンス革命、はじまりのとき、と言った感じでしょうか。1曲目から全曲おすすめです!

No.77 THE DEAD P☆P STARS 「D・P・S」

続きましてはこちらのバンド「THE DEAD P☆P STARS(ザ・デッドポップスターズ」さんです。

元かまいたち、アナーキストレコードの社長であるKENZIさんが新たに結成したバンドで、VAPレコードからのメジャーデビューアルバムになります。メジャーに行きますっていう報告をしたときのボーカルAKIさんの「俺たちみたいな下手くしなバンドでもメジャーに行けるんだっていうのを〜」というMCがカッコ良くて震えましたね。

メジャー1stでありながらデッポの代表的な曲がしっかりと網羅されているある種ベストではないですが、入門書的なバランスの良いアルバムで、個人的に一番大好きな曲である「Ultimate W・A・R」!拳を突き上げずにはいられない曲や、「いばらの道」のようなキャッチなーな曲、そしてライヴラストの定番ループ曲「旗の下」など、メジャーに行ったのに全然メジャーっぽくないデッポらしさ満載のアルバム。

No.78 Ravecraft 「illusion」

大阪出身「レイヴクラフト」さんの初ミニアルバムになります。ボーカルにShameさんは解散後、X JAPANのPATAさん、HEATHさん、そしてI.N.Aさんの御三方率いる「Dope HEADz」に2代目ボーカリストとして加入します。さてレイヴクラフトさんですが、どの音源をお勧めしようかと迷ったのですが、やはり一番最初に衝撃を受けた!という意味でもこの音源にしました。おそらく手に入りにくいでしょうが勘弁してください。。。

まずこのバンドさん、演奏力がめちゃくちゃ高い上に歌唱力も半端ないんです。もう初めて聴いた時から出来上がりすぎていて、逆に勿体無いバンドさんでした。下手ゆえの魅力もあったりするので。。。

とは言えやはり高いクオリティは群を抜いていたわけで、一曲目を聴いた瞬間にもうやられました。レイヴクラフト無敵の代表曲「When I feel」!これを聴かなきと語れません!CD再生して一発目に耳に飛び込んできて、そのまま聴き込み、2曲目に行く前にとりあえずもう一度1曲目に戻ってしまう。それを何度か繰り返すレベルの名曲です。何も言わんととにかく聴いてほしいです!

No.79 GRASS 「Salt Water」

ex-D≒SIREのメンバーが中心となって結成されたGRASS(グラス)。

それ故にというか、やはり透明感のあるメロディーが際立つ歌モノが中心のバンドさんです。とにかくメロディが美しい。浮遊感もあり、聴いていて本当に水面に浮かんでるような錯覚に陥ります。ギターなどの楽器陣のサウンドメイクも透明感のある空間系エフェクトが随所に使われており、こだわり抜かれた音が他のバンドとは一味違いましたね。

ボーカルのYA-SUさんの歌声も曲に合わせて非常に浮遊感のある歌声で、D≒SIREの幸也氏はローからミドルの艶っぽい声だったのと比べると、中音域が非常に綺麗でかつ中世的な声をしてるので、曲の系統が似ていても曲が全く別物に聴こえるのは、ボーカリストの声質の違いなんだなと納得させられます。(もちろんどちらも素晴らしいのです)

少しクセが強すぎる部分やキーを外してしまう部分などもみられますが、それも相まっての浮遊感として聴けるあたり、バンドとしてのポテンシャルの高さは流石の一言。

全曲お勧め、というか、全曲を通してこのミニアルバムを世界観や雰囲気が仕上がっている感がありますので、流し聞きでも心地良く感じる一枚です。

マイナーなバンドさんですが、たまにブックオフで見かけますし、発見した歳はチェックしてみてください。No.80 Da’vidノ使徒:aL 「☆ノ□」

バンド名は「ダビデシトアエル」と読みます。

そして音源タイトルは「ホシ の 箱」と読みます。

おそらくV系史上、いや、もしかしたら音楽史上割とトップに入るレベルで「読み方がわからないバンド」でしょう(笑)

メンバー編成が変わっていて、ワンギターにツインベース。ベースは簡単にいうと、本来のベースとしてあるべきボトムを支える伴奏的なベースと、ギターのように上物を弾くベースに別れていました。そしてボーカルもメインボーカルとBa&voのミサさんがやたらめったらローな低さマックスな声で歌うコーラスとツインボーカル的な編成。そして曲調は見た目にも通づるものがありますが「まさにメルヘン」これに尽きます。

良いとか悪いとか、そんな物で測れないバンド、それがダビデシトアエル 。今作はエナメルレコードからのリリースになりますが、その後、幸也氏率いるKreisレーベルに移籍。良質ソフビ制作レーベルともいうべきKreisにダビデが!と当時はびっくりした物です。

さてミニアルバムの紹介に戻りますが、このアルバムを選んだ理由としましては、おそらく初の単独CDになるますので、バンドの名刺的な一枚にしたかったのでしょう、ダビデといえばという曲がメインに収録されています。「ピエトロの風船」「デスピクニック」などがその代表でしょう。

僕は正直、このバンドようなバンドを他に見た頃がありません。そして聴いたことがありません。冷静に考えるとここまで自己プロデュース能力の高い、そして世界観を持ったバンドが他に居たかな?と思わされます。正直演奏は上手くないんです。が、一度聞いたら本当に忘れられないし、なんかしばらくしたらまた聴きたくなる。

ちなみにBa&Voのミサさんは後にAIORIAやBABYLONでギターを弾いてらっしゃいます。その後は「MEJIBRAY」などのバンドをプロデュースするなど、多彩な才能を発揮しておられます。





No.81〜100

No.81 ZENITH 「AFETR THE RAIN」

続いてのバンドは関西V系シーンで活動していました「ゼニス」さん。先に出したMIRAGEやOveなどと同じ時期に活動していたバンドさんで、実際この3バンドでシングルも発売されていました。

見た目がコテ系のバンドさんですが、曲は綺麗な歌モノがメインでした。ギターのNachiさんはその後Mystic Moonを、同じくギターのMARIKIさんは幸也氏率いるJILSへ。ベースのKO~ZIさんはドレミ團の初期メンバーとして名を連ねるなど、その後もシーンに名前を残すメンバーさん達の原点ともいえるバンド。ボーカルさんの歌唱力があと一歩及ばすな感じが否めませんが、それでも曲の質は非常に高く、尺の長い曲でも飽きずに聴ける良質なメロディーが売り。

SEが終わり、名曲「AFTER THE RAIN」で幕を開けると妖しい雰囲気を醸し出す「Suddenly」へと流れ、打って変わって「ANGEL BLESS」ではストレートなロックチューンを、続く「Days of Gray」ではシャッフルに乗せてジャジーな曲を聴かせてくれます。まさに多種多様。

No.82 TRANSTIC NERVE 「SHELL」

続きましてはヴィジュアルロックバンド「トランスティックナーヴ」さん。

姫路バンドで、マスケラ のローディーが在籍したバンド「In-SeIN」と「ALTER SYSTEM」のメンバーが合体し結成されたバンドで、のちにX JAPAのHIDEさんに見出されるもHIDEさんが死去。その後バンド側の意思で契約を保留しインディーズでの活動を継続する。その後紆余曲折を経て、今現在も5人中4人が「defspiral」というバンドで共に活動するなど、長年シーンを渡り歩いてきたベテランの原点。

曲調としてはストレートなロックサウンドにデジタルなサウンドをドラムに同期させた楽曲にキャッチーなメロディが乗っているといった感じ。代表曲「Whisper」はまさにトランスティックナーヴ流ロックサウンド。楽器陣のほとんどが作曲を手がけるというバンドの強みもありいろんなタイプn曲が存在するのですが、それでいて統一感もある。メンバーのセンスによるところなのでしょう。

90年代のインディーズシーンにこのバンドがいたんだなぁと改めて振り返ると、当時は随分と新しい音をやってるバンドさんだったんだなぁと思わされます。

ちなみにメジャーデビュー後、活動を経て再びインディーズへと活動の場所を移してからは徐々に音楽性を変えていき、モダンなヘヴィネスサウンドへと変貌を遂げます。それがまたずいぶんとカッコ良く、海外も視野に入れた活動に精を出し、正直もっと評価されてもいいのになとずっと思っていました。

No.83 La’Mule 「inspire」

先ほどのTRANSTIC NERVEとは打って変わってダークなコテ系代表格「ラムール」です。

円盤屋の亡き後、名古屋のシーンを牽引していたex-Silver Rose ex-ROUAGEのKAIKI氏率いるレーベル「Soleil」の筆頭バンド。90年代シーンの美味しいところが全て詰まったCDだと思います。

ダークな雰囲気にツタつた系のドラム、そしてサビで展開するメロディアスな歌にシャウト、血糊の衣装に包帯。黒い涙を流す。お手本のようなバンドです。

元々、四国を中心に活動していましたが、そのまま事務所を移籍する形で拠点を名古屋へ。このアルバムw制作している途中にギター二人が脱退、収録曲は善人ギターが作っているものが多数収録されているもののアー写は新メンバーに差し替えという少々難儀な仕様に。しかしアルバム自体は好セールスを記録しましたし、実際非常に良いアルバムです。

1曲目の「MIRROR MIRROR~鏡よ鏡〜」から2曲目の「inspire」へと冒頭からいきなり立て続けに少々マニアックな曲が続いたとお思ったら3曲目の「Cry in past」でメロディアスな王道ナンバーを聞かせてくれる。こうやってリスナーの感情をめちゃくちゃ揺さぶってくるのだから最後の最後まで高揚感でいっぱいなのです。演奏面において少々難があるものの、捨て曲なしの全曲キラーチューン。絶対に買って損はしない一枚です!

No.84 Raphael 「LILAC」

続きましては「ラファエル 」のインディーズ1stミニアルバム。メジャーにフィールドを移してからはメタルを彷彿させるサウンドや曲展開で人気を博していましたが、この頃はまだまだV系ど真ん中。白い中にも毒やトゲがある、初期衝動特有の危うさも武器にしてしまう、そんな勢いのあるバンドでした。

残念ながらギターの華月氏がなくなり、バンドも活動休止へと。2012年あたりから限定的に復活し、バンドそのものや、メンバー自身の気持ちにけじめを付け、ラファエルというバンドは、おそらく正式に終わ理を告げました。

今作「LILAC」はそんなバンドが産声を上げたばかりの頃の作品。まだまだ荒削りだけれど、この頃から華月氏のセンスは抜群に光り輝いていました。おそらく世に出るきっかけとなったのは「eternal wish」だと思いますが、母kが好きなのはこの「imtation white」。組曲になっていて、これを制作メンバーの年齢が16歳だとは本当に想像できません。

周りからいれば優遇されていいなり出てきていきなり人気になったバンドという見方が先行し、周りのバンドからは非難的な目を向けられていましたが、このバンドの実力は当時から本物でした。本物だから、大人の目にも止まるし、優遇されていたんだとしたら、それは本物だからその場所に行けたんでしょう。純粋にかっこいい初期衝動的ミニアルバム。本当に聴いて欲しい。

No.85 Merry Go Roun 「-“S”-」

名古屋アンダーグラウンドのカリスマ「Merry Go Round」。

まさにアンダーグラウンドという言葉がピッタリなバンド。ダーク、そして陰鬱、変拍子、グロテスク、ドロドロ、狂気、、そんな言葉が全く迷うことなく幾つでも並べられる、そんなバンドです。これだけ精神をえぐってくるようなアングラ界の帝王の作品ですが、まさかのメジャー流通。本当に当時の音楽業界はどうにかしてる。

全曲、和製ホラーでもない、猟奇的な緊張感を漂わせながら曲が進行してきます。お勧めのアルバムなのですが、曲どう説明して良いのかわからず、とにかく動画を見て、気に入ったら買ってみて欲しい。流通がメジャーだったこともあり、比較的中古屋で見つけやすい名盤かと。

No.86 Delasine 「ANYTHING」

90年代中期、大阪を中心に活動してた「デラシネ 」さんです。基本的にはロックナンバーが中心でキャッチーなメロディも多いのですが、ボーカルさんの声質や歌い方でダークイメージもスパイスとして混ざっている。そんなバンドさん。この時期に活動していたバンドさんは「阪神淡路大震災」の影響で活動が出来なくなってしまったバンドさんなども見受けられ、いろんな思いが個人的あるのですが、そんな中精力的に活度されていたのがこのデラシネ さん。のちにベースの美歪さんは「Deshabillz」に加入、そして悲しい事故でお亡くなりになってしまいます。

このデラシネ さんとTAI:LENというバンドさんが好きで、しかもよく対バンしていたので、音源よりもライヴの印象が強かったりするのですが、デラシネ さん、上手いバンドでしたね。メタルをルーツに持っているのか、フレーズがメタリックであったり、随所随所に洋楽っぽさが垣間見える楽曲が多く、そんな楽曲にダークな雰囲気の歌メロが乗る。その絶妙なバランスが非常に好きでした。

No.87 D’elsquel 「嘘と鏡」

新潟のバンド「デルスキュエル 」です。

9GOATS BLACK OUTなどで活動する漾さんがかつて所属していたバンドです。何がすごいのかって、もうこの頃から漾さんっぽ沙が出来上がってい流ことです。比較的男性のファンが多いバンドでしたが、漾さんのカルト的な存在感は男性から見ても魅力的なのでしょう。

基本的な曲調はダークでメロディアス、いわばその当時の王道なのですが、そこに漾さんの独特なボーカリゼーションが加わることによって唯一無二なオリジナリティが生まれていました。ソレイユやマティーナのイベントなどでよく見かけていましたが、その世界観は群を抜いていて、ライヴが終わった瞬間、思わず世界観の余韻に浸されて、会場がシーンとなることもあるほどでした。

しかし、20根に情もブレない音楽性を持ちながら活動しているのに、古さを感じさせないどころかアップデートされていってるのはさすがとしか言いようがないですね。ちなみにこのミニアルバムも全曲お勧めです!

No.88 美流沙女 「眠り花」

先のデルスキュエル と同じく新潟のバンドでSoleilに所属していた実力は和風バンド「ビルシャナ」

バンド名はKAT-TUNと同じくメンバーの頭文字を並べています。カグラよりも古く、和風バンドとしては走りのような存在でした。派手さはありませんが、しっとりと美しいバンドでした。とにかく繊細なんです。激しい曲でガンガン頭を振りまくるというようなバンドが多い中、ここまでしっかりと自分たちの色を崩さず活動していたバンドは珍しかたのではないでしょうか。

少し怖い、例えば日本人形のような、美しさと繊細さと不気味さを兼ね備えた楽曲、まさにこのミニアルバムの始まるの曲「ガーベラ」はそんな曲。一曲目にしてこのアルバムの世界観を全て表現してくれている曲だと思います。

もちろんこれ以降、メロディアスな曲や比較的暴れるための曲模様逸されてるのですが、美流沙女においてはこの曲が至高なのです。

No.89 NeiL 「MiSERY」

キーパーティー所属の代表バンド「ネイル」さんのミニアルバム。

ボーカルDAISUKEさんの野太いのに艶のある声、そして低音がうねりまくるベース、ハードロック然とした男らしいギターサウンドなど、男性ファンも多そなバンドです。激しい曲にバラード、雰囲気重視の曲にメロディアスな曲と、キャリアゆ絵の器用さで幅広い楽曲を武器に活動されていました。

一曲目の「死化粧〜DELICATE」は民族的なSEが怪しく鳴り響き、突然の笑い声から一気にボルテージを最高潮へと引き上げアッパーチューンで責め立ててきます。この入りがとってもかっこいい!一気に音源お世界に引き込まれるんですよ。DAISUKEさんの声は迫力もあり、一曲目からこちらもヘトヘト(笑)なのに休む暇も与えず2曲目「華-DEFLOWER-」へと鋭さを増しながら移っていくので、きっとこのバンドは全然優しくない(笑)全曲通してドラムに非常に疾走感があるのであっという間にアルバムが終わってしまうのですが、最後の曲でNeiLらしいポップを聴かせてくれるからまた憎らしい。

そんな男らしい一枚、是非聴いてください。



No.90 Kill=Slayd 「Krank」

「キルスレイド」さんの音源「Krank」になります。この音源は4曲入りのため、アルバムなのかと言われると微妙なラインですが、このバンドさんはこの音源が最強だと個人的思っているのでどうしても紹介させてください。

ちなみにボーカルさんは吉川晃司ではありません。

先に紹介したNeiLのベースTERUHIKOさんがかつて在籍したバンドでもありますね。初期の頃はまだまだV系っぽさが残っていましたがこの頃から徐々にロックな要素が増えてきて、吉川晃司になっていきます。

さてこの音源ですが、一曲目の「Krank」から最後の代表曲「Phirosophia」まで一切の捨て曲なし、たった四曲なのに二アルバムを聞いたような濃密さもあり、まさにキルスレイドの完成系だと個人的の思っています。一曲目にふさわしい「Krank」はまさに今からヒートアップしていくぞという勢いを感じられます。

今頃の音楽性といえば本当に吉川晃司だったり、ボウイだったりのビートロックを基調とし、ロックなナンバーにシンセやキーボードが載るというどちらかといえばメジャーシーンにおけるJ-POPの技法がふんだんに込められている気がします。それが故に、V系ファンには受け入れられなかったのかな?そしてJ-POPシーンで活躍するには知名度が足りなかった。

もっと世に出て、もっと上手く売り出してくれるプロデューサーがついていればもっと違った結果になったのかな?と思わせてくれる上質なアーティストだったと思っています。ボーカリストでるTOKIさんはのちに、メンバーのプロ意識が足りなかった的なことをおっしゃっていましたが、なるほど高校生の当時の自分にはわからないものだなと思いました。

それでも、この音源は最高にかっこいいと胸をはてお勧めできますので、見かけた際は是非とも!

No.91 ROSE SMELL MODE 「FOR DEAREST」

九州のボス、狂慈さん率いる「ローズ・スメル・モード」の1stミニアルバムになります。

ローズスメルモードのライヴではお決まりの曲、「SHADOW OF DEAREST」から始まり、基本的には歌モノ中心で進んでいきますが時折見せる激しい曲では男らしいシャウトもこなす。硬派なロックという印象で、どこか哀愁のあるメロディがグッとくるのですが、それを上手く歌いこなす狂慈さんは流石なだなと。当時のシーンの中では演奏力も非常に安定しており、トータル的に非常にバランスの取れたバンドさん。

なおこちらの音源はメジャー流通盤とインディーズ盤、2種類同時発売されており、メジャー盤にはボーナストラックが一曲追加されています。

No.92 Lamiel 「心葬」

この辺りから名古屋系も新しい時代へと一つ進んだのかなと、新時代の名古屋カリスマ「ラミエル」です。開眼というミニアルバムと迷ったのですが、ドラムが加入し、5人編成のフル形態となった今作の方をお勧めしたいと思います。

ギタリストであるaie氏はこの後、「Kein」「deadman」「the Studs」などを渡りある木、現在では「gibkky gibkky gibkky」などで活動するセンスの塊のようなカリスマプレイヤーとなっていますが、この頃は実はもう一人のギタリストである晶さんがメインコンポーザーであり、aie氏に至ってはギターソロを必ずライヴでミスるヘタクソと言われていました。。。

そんな「人に歴史あり」ですが、名古屋バンドLamielはドーナツレコード所属で黒夢やLaputaなどの音楽性を正当に受け継ぐまさに純正名古屋バンドと言えるでしょう。ボーカル維那さんの歌詞世界観もこれまた独特でした。

そんなLamielですが、このミニアルバム「心葬」には個人的に大好きな「Naked Eye」という曲が収録されています。ラミエルらしからぬキャッチーなメロディ(これでキャッチーと言われるラミエル。。。)が賛否両論ありましたが、王道的な疾走系メロディアスナンバーで、初めて聴いた時、あぁかっこいいなぁと素直に思いました。

そのほかにも良曲ばかりで、ラミエルはエスニックというか、オリエンタル?な雰囲気と、変拍子をうまく使うのが特徴で、2曲目の「I Sick Face」はまさにそのラミエルらしさが全面に色濃くでてる王道ナンバーかなと思います。5曲目の「擬」でもその「らしさ」はあらわれていて、変則的なリズムにオリエンタルなギターリフ。歌詞の内容も非常に宗教的で、ダークな雰囲気を醸し出してはいますが、それでいてメロディアス。その極め付けは6曲目の「人体模型の夜」でしょうか。おそらくこのアルバムの中で一番、当時のファンが思っている「ラミエルっぽい」曲だと思います。変拍子を使ったリフ、メタル然としたバッキングにソロ、そしてメインフレーズに聴けるオリエンタルな雰囲気と、どれをとってもラミエルです。

No.93 Aliens Ma’riage 「Les Soiree 夜の舞踏会/洗礼の章~生誕篇~」

「アリエネマリアージュ」と読みます。キーパーティー所属の「東の発狂ツタツタ系」。「西の発狂ツタツタ系のMadeth gray’ll」との二大巨頭でした。とはいえメンバー全員が兵庫県で活動していた「autism」。のちのベースのRAYさんはKISAKI氏率いるUNDER CODE PRODUCTIONにてネガとして活動します。

さて、コチ他の音源ですが、初回生産分のみなのかな?盤面がピクチャーレーベルで時計の文字盤になっていまして、特殊ボックス使用で時計の針が真ん中ん刺さっていて、リアルに時計として使える仕様になっていました。誰も使いませんけど。のちに同レーベルから発売される「ノアールフルリール」の音源はデジタル時計にアップデートされていました。キーパーティーはこういう所に無駄にお金をかけるイメージがあって、イメージ戦略い長けているんだなぁと思っていました。

中世ヨーロッパを意識した派手な衣装と物語性を持った歌詞、そしてハードコアよりな刺々しいリズムにザクザク鳴らすギター。極め付けはなんと言っても狂華氏のシャウトでしょう。なんというか、普通のシャウトは少し違い、子供の金切り声?のような声のまま、終始ファルセットのままシャウトをするのですよ。後にも先にも彼以外このシャウトを聴いたことがありませんので、唯一無二だったのでしょう。

演奏技術は正直まぁギリギリといった所ですが、ギターに至ってはライヴでまともに弾けているのを見たことがないので、音源はおそらくサポートギターがいたのでしょう。そう入っても当時の発狂系を型上において、Madeth gray’llと並び抑えておきたい一枚、値段も安く買えたりしますので見かけたら購入を検討してみてください。

No.94 cali≠gari 「第五実験室」

現在のカリガリのボーカリスト秀仁さんではなく、前任ボーカル「秀児」さんの頃の作品で、秀児最後のアルバムとなります。この頃のカリガリ のコンセプト「奇形音楽メルヘン隊」にぴったりマッチした曲たちが存分に収録されていて、まさに初期のカリガリ の集大成と呼ぶにふさわしい超名盤です。

大正や昭和初期を感じさせるレトロなメロディーやジャジーなギターフレーズ、そして精神的な部分に語りかけてくるような独特な言い回しを持った歌詞、そして全編に通じる「狂気」。カリガリ に端を発する「密室系」の極み、そして今後出てくるアーティストたちに多大な影響を与えたのは間違いありませんね。

同じ名前でややこしいのですが、こちらの秀児さん、決して歌がめちゃくちゃ上手いとか、そういったわけではないんです。けれど心に語りかけてくる。聴いていて寂しくなる。泣けてくるんですよね。

もちろん今の秀仁さんのカリガリも素晴らしいのですが、なんというか、ジャンルは全然違うんですが、サンボマスターのような、気持ちを振るわせて歌うような秀児さんおボーカル、好きでした。今頃何をされているんでしょう。。。

No.95 ENDLESS 「Bonnie and Clyde」

「ENDLESS」→「BLUE」→「D≒SIRE」を経て再び「ENDLESS」へと。そんなエンドレスのメジャー1stフルアルバム。

ビートロックを基調にハードロックでトリッキーなギタープレイ、そしてTETSUさんのピアノと、当時シーンのど真ん中にいたソフビの王道には止まらないオリジナリティの高さが売りでした。透き通るようなボーカリゼーションに加えギターやベースなどもマルチにこなすSHIGEさん、そしてプログラミングもこなすキーボードのTETSUさん、たった二人とはいえ、この二人だからこそなしえた音楽性の幅と、クオリティの高さなのだろうなと感心させられます。

どちらかといえばV系というよりも「さぁ」でおなじみ「SURFACE」のようなロックバンドの印象が強い今作、当時のV系ファンには刺さりきらず、売り上げや知名度的のも思い通りの結果にはつながりませんでしたが、メジャーシーンからも高評価を経ていた今作、もし見かけたら一度聞いてみてほしい一枚です。

No.96 LUCA 「CUSTOMZE」

「ルカ」というバンドさん。確か山口のバンドだった気がしますが、ブレイクアウトでシーンに躍り出たバンドの一つで、ジャンヌと同時期にデビューを果たしたバンドです。広島のD+SHADEもそうですが、あの当時、中四国のバンドがアツかったですね!

インディーズでの活動手記の頃はメンバーの名前も罪歌、十死、などV系ど真ん中な名前でしたが徐々にいわゆるソフビに傾倒、デビューの頃は完全にソフビバンドでした。

フルボリュームのアルバムですが、1曲目の「edge」がまさにトップを飾るにふさわしい曲で、疾走感のあるイントロに続き、サビ始まりで一気に開けるという当時のソフビの王道展開ではありますが、肝心のそのメロディが良いんです。そして立て続けにタイアップのついたシングル曲「player」を入れてくるもんだからもう、出始めからいきなり掴みにきてるな、と。

でもその戦略は僕は間違ってないと思っていて、フルボリュームのアルバム、しょっぱなで掴めないと最後まで聴いてもらえないですから。

演奏力、そして歌唱力にも定評のあったバンド、メジャーに出ても十分に対抗できるクオリティでした。しかしシングル曲が良すぎるあまり、アルバム曲の印象が劣ってしまうのも事実で、その辺のバランスや、いわゆる「隠れた名曲」が存在していればもっと注目浴びたバンドになったと思うと残念です。それでも僕の中では名盤。当時の「良質なメロディ」はやはりクセになるもので、未だに聴いてる一枚です。

No.97 7-seven- 「PSYCHO SCREAM」

老舗レーベルCROW MUSICを長年牽引する京都のボス、TATSUYAさんが在籍したバンド「7-seven-」のミニアルバム。

京都を語る上で欠かせないと言う事で1枚セレクトさせて頂きました。

当時、7-seven-がシーンに出てきたときのキャッチコピーが全員黒髪、黒服、高身長。でした。実際TATSUYAさん身長高くないんですが、逆立てた髪の毛込み込みの話なんでしょう。。。

音楽性といえば、どちらかといえばハードロックやメタル、洋楽パンクの流れを組んでいるような曲がメインで、TATSUYAさんお歌い方もどちらかといえばヴィジュアル然としたものというよりはパンクやコアに近いよな、そういった印象。あと多分、いや、絶対、hideさんに憧れている気がする。そんな感じです。Xからの流れを汲む男らしいヴィジュアル系ですね。TATSUYAさん自身も良き兄貴的な人ですし、いつの時代においてもある一定数、こういったハードで男臭いバンドがいるのは嬉しい限り。

2021年現在も京都を中心にCROW MUSICは運営されていて、大阪はアメリカ村にあるライヴハウスを使ったサーキット「KANSAI ROCK SUMMIT」を手がけるなど、精力的に活動されています。

No.98 JE REVIENS 「Ne’phesh」

「ジュルビアン」の1stミニアルバム。

ex-DeshabillzのSHI-NOさん、KAZUKIさんを中心に結成。ボーカルの浅葱さんはのちにKISAKI氏率いる「Syndrome」、そして現在も精力的に活動を続ける「D」へとその活動の場を移していきます。ドラムのKAZUKIさんはこのアルバムを最後に脱退、のちに雅を輩出する「Due’le quartz(デュールクオーツ)」や「バビロン 」へと活動の場を移していきます。

そんな割と奇跡的なメンツが揃って言うバンドだけに結成とじ話題になりました。作曲は主にSHI-NOさんが手掛けていると言うこともあり、楽曲においてデザビエを彷彿させるロックやメタルに通ずるハードなギターリフをザクザクと弾いていくダークな疾走ナンバーが中心で聴いていて非常にかっこいい。

メロディに関しては浅葱氏による所が大きいのか、デザビエらしさは全くなく、どこか懐かしい響きのする歌謡曲的メロディーなものが多く、楽曲とメロディーの対比がジュルビアンの武器だったとも言えるでしょう。デザイ美絵のようなものを期待していたファンの方はさぞかし肩透かしを喰らったとは思いますが、これはこれでストレートにかっこいいなと。デザビエを聴いたことがない人初めてジュルビアンをきけば、もしかしたらもっと評価の高いバンドになっていたのかも??と思ってしまうのも事実で、そうなるとデザビエのインパクトは相当な物だったんだなと改めて思い知らされてしまいます。

とはいえこのアルバム、間違いなく良盤ですので、是非聴いてみてください。

No.99 Plastic Tree 「Strange fruits-奇妙な果実-」

おなじみPlastic Treeのインディーズ1stミニアルバム。

市川クラブGIOのレーベルからのリリースで、プロデューサーとしてZi:KillのEBYさんが迎えられてのリリースとなりました。レディオヘッドをはじめとするUKロックのサウンドをルーツに持つ彼らの音楽は当時のV系シーンでは異質中の異質でしたが、ボーカリスト竜太朗さんのキャラクターや世界観がヴィジュアルシーンに上手くマッチし、独特の世界観を持つバンドとして、その世界観をブラッシュアップさせながら現在までそのスタイルを崩す事なく活動を続けています。

そんなプラトゥリの原点であるこのアルバム、のちに「サイコガーデン」として再録もされる彼らの初期代表曲が「psycho garden」として収録されているのですが、この頃の音楽はまだガツガツとした刺々しさが残っていて、よりバンドサウンドが前に出ている印象。

逆に完全にUKロックに振れている「クリーム」などでは、既に現在のプラに繋がる基盤とも言うべき音楽が仕上がっており、今改めて聴き込んでみると末恐ろしいバンドだなと痛感させられます。最後の「変化」はのちのメジャー音源で再録されますが今作に収録されているものは、聴いていると徐々に空間系のエフェクトに楽曲が歪まされていき、語りが加わり、徐々に精神的に崩壊してくような不気味な演出がなされています。

No.100 BUCK-TICK 「殺しの調べ This is NOT Greatest Hits」

いよいよ最後、長かった100選もついに最後の100枚目となりました。

最後は未だコンスタンツに活動を続ける孤高のカリスマ「BUCK-TICK」の「殺しの調べ」です。

Xに始まり、バクチクで締める。感慨深いですね。

さて、このアルバムはベスト盤ではなく、「セルフカバーアルバム」です。デビュー当時の自分たちの技術に納得がいっていなくて、それでもレコード会社の事情からリリースを重ねてきた彼ら、今なら改めて良い音が仕上がるんじゃないか!と言う事で制作されたのがこのアルバム。しかしこのアルバムにもやはり大人の事情が加えられており、それに反発するが如く中指を立てた結果がセカンドタイトルにもある「This is NOT Greatest Hits」。「NOT」なのですよ。

そんな最大限の皮肉は収録曲にも現ていて、当時オリジナルアルバムに収録されていた最高傑作「MAD」。こんないい曲をもうカバーすることなんてできねぇよ!と言うことで、こちらに収録されているカバーバージョンはもう曲としての形をなしていないレベルのよくわからん曲に仕上がっています(笑)

それはさておき、ICONOCLASMや惡の華。JUPITER、JUST ONE MORE KISS、スピードなど初期のBUCK-TICKを象徴するかのような名曲、代表曲がずらりと並び、それが再録で聞けるのだからもう最高です。もしこれをきっかけにBUCK-TICKの音楽に触れられた方は、そこからまたオリジナルの収録アルバムに遡ってみるもよし。いろんな楽しみ方ができるのではないかと思います。ビートロックを基調とした初期のBUC-TICKの集大成的アルバム、是非、どころか、必ず聴いてほしいアルバムとなっています。

最後に。

と言うわけで無事に100選が終わりました。

なんとなく、自分が一番好きだった時代のことを書いてみたいなと思い、あのバンドこのバンドと考えているうちに「それだったら思い切って100枚!」となったのがきっかけでした。

おい!AIONは!ガーゴイルは!ラクリマやペニシリンは!入ってないじゃないか!と思われる方も沢山おられると思いますが、これはやはり、あくまで僕自身の好みの選出になりますので、その辺はお許しくださいませ。

いざ書き始めてみると大変でした。あのバンドの音源も書きたい!と思ってCDを見てみる「あ。。。これ2002年か」と、90年代の音源ではない為、泣く泣く外した音源も多数存在します。(2000年の音源を無理やり紹介もしてますが。。。)

最初の頃はそれこそXやhideさん、LUNA SEAなどはひとつのバンドで複数枚の音源を紹介してるので、なんだかずるいなぁと思われる方もきっとおられると思いますが、「だってどの音源も好きだし!」と言うことで、これまたお許しください(笑)

そう言うわけで、

元V系バンドマンがオススメする90年代V系アルバム100選でした。

どうかみなさまにとってお気に入りの一枚が見つかりますように。



ありがとうございました!